小島聖さん(48歳)20代で挑んだヌード撮影への思い「恥ずかしいことをしたわけじゃない」|美ST
ヌードはもちろん葛藤があったけれど、「恥ずかしいことをしたわけじゃない」という自負のほうが強い
映画『完全なる飼育』(1999年公開)や『あつもの』、そして篠山紀信さんが撮影してくださった写真集『West by South』など、それぞれ作品の必然の上でヌードになることもありました。 世の中にずっと残るものですから、もちろんそれなりに葛藤はありました。でも「それでもやってみたい!」という気持ちのほうが上回ったのは本当です。自分がやりたいのだからいいじゃないか、という感じだったので、事前に誰かに相談をするようなこともなかったように記憶しています。相談したところで、結局何かを決断する時って自分の腑に落ちているかどうかが重要だと思っているから、あまり人の話って聞いていないんです(笑)。 今は子供がいて、ことさらに私の仕事のことを話したり過去の作品を見せたりすることはしませんが、「恥ずかしいことをしたわけじゃない」という想いが大前提としてはあります。俳優をしている以上、今後どんな役と巡り合うかは未知数ではありますが、「恥ずかしい」なんて思いながら仕事をするなんて子供に対しても面目ないですし、失礼なことですから。
人様から求められる“小島聖像”につい反発! 実はとっても天邪鬼です(笑)
演技でヌードになる作品が続いてから、いわゆる“セクシー路線”な役柄やキャラクターを求められることが増えました。その度に「本当の私はそうじゃない!」と思っていました。もっとほんわかしたふわっとした感じなのにな、って。そんなことをぶつぶつ主張していたら、今度はそっちの路線を求められることが多くなって、すると「それも違う!」って反発しちゃうんです(笑)。いわゆる天邪鬼ですね。 今は50代が目前になり、実際の私と人様から求められるイメージに乖離は感じません。乖離というか、「私、本当はこうなのに!」という意固地みたいなものがなくなったんです。 20代の頃は、それこそ他の同年代の女優さんが演じているような役をなぜ自分ができないのかとか、実際の自分と理想の自分のギャップに悩んだこともありました。人に対して生意気だったし、尖っていた。 けれど今は家庭があって、他にやることもたくさんあるし、正直芝居のことばかり考えていられません。ある意味、ゆとりがなくなっているのかもしれません。独身のままでいたなら、もしかしたら今でも「違う!そんなの私じゃない!」なんて言って、あがいていたのかもしれませんね。 でもどうであれ、どこかで尖っていたいという気持ちは今でもあるんです。丸くなって平坦でいるより、そっちのほうが面白いと思うんです。 【衣装協力】 デニムシャツ¥55,000、デニムパンツ¥53,900(ともにマディソンブルー)ネックレス¥15,750、イヤリング¥32,400、リング¥13,200(すべてアビステ) 撮影/山村祐太郎 ヘア・メイク/田中康世(cheek one) スタイリスト/中村智香子 取材/キッカワ皆樹 編集/根橋明日美