ラグビー【ANS】今季最終戦をいい形で締めくくれるか。フランスがアルゼンチン戦のメンバーを発表。
フランス代表のオータム・ネーションズシリーズを締めくくるアルゼンチン戦のメンバーが発表された。今回も負傷による交代以外の変更が若干見られる。 左PRジャン=バティスト・グロ、HOペアト・モヴァカは続投するが、先週のNZ戦の開始10分で負傷交代したテビタ・タタフに代わり、彼らと第1列でスクラムを支えるのは、ようやく負傷から復帰してきた右PRウイニ・アトニオだ。HOジュリアン・マルシャン、PRレダ・ワーディ、PRジョルジュ=アンリ・コロンブが先の2試合同様、ベンチに控える。 アトニオ、コロンブ、そしてこの日アルゼンチンで先発のジョエル・スクラビと、3人のラ・ロシェルの右PRがスタッド・ド・フランスのピッチに立つ。左PRのワーディもラ・ロシェルだ。 第2列はチボー・フラマンとエマニュエル・メアフーの不動のトゥールーズコンビ。控えのミカエル・ギヤールとアレクサンドル・ルマットは、LO、FL、NO8のポジションをカバーする。 第3列には、先週は脳震盪のため欠場していたFLフランソワ・クロスが復帰する。クロスと共にスクラムの両翼をなすのは、今大会獅子奮迅のパワフルなプレーでスタッフの評価と信頼を獲得したポール・ブドゥアンだ。 日本戦は後半出場でタックル数19、NZ戦は先発して70分にHIAで退場するまでに14で、どちらも100㌫の成功率で仕留めている。さらに、日本戦では2トライ、NZ戦でも1トライを決め、得点でもチームの勝利に貢献した。 シャルル・オリヴォンがNO8に入り、控えには、昨年U20世界大会で最優秀選手に選ばれたマルコ・ガゾッティ(20歳)が抜擢された。出場すれば初キャップになる。今回はグレゴリー・アルドリットがメンバーから外れた。これに関して、 「ロテーションや交代について、こうした決断は安易に下しているわけではない。全ての選手と話し合い、現状を共有している。チーム内の競争意識を高め、一部の選手には休養を与え、他の選手には機会を与えることを目指している。 この試合は今年の最終戦であり、今大会の最終戦でもある。そして2025年のシックスネーションズは3つのアウェイ戦があること、さらに2027年を見据えて長期的なビジョンを持っている。この道のりにおいて私たちは育てるべき才能と回復させるべき選手を明確に把握している。 アルドリットはこれまでの2試合で勝利に貢献し、リーダーとして、時にはキャプテンとしてチームを牽引する模範的な選手。今後もその役割は変わらないし、このことはグループ内でも認識されている」とファビアン・ガルチエ ヘッドコーチ(以下、HC)が説明するのは、現地では日本戦でリザーブになったガエル・フィクー、メンバー外になったオリヴォンらの格下げが噂されているからだ。 HBは、SHアントワンヌ・デュポンとSOトマ・ラモスの安定のコンビだ。先週の試合でGKを100㌫成功させた(6/6)ラモスは、ディフェンスでもタックル数14、またこぼれ球に素早く反応しキックパスで超速WTBルイ・ビエル=ビアレのトライを演出するなどプレーメーカーとしても評価され、POMに選ばれた。 先週に引き続き、SHノラン・ルガレックがベンチで出番を待つ。今週も、後半はラモスをFB、デュポンをSOに配し、若い才能にプレー時間を与え、経験を積ませたいところだ。 CTBはヨラム・モエファナとガエル・フィクーが、WTBはルイ・ビエル=ビアレとギャバン・ヴィリエールが先週同様コンビを組み、どちらのポジションもプレーできるエミリアン・ガイユトンを控えに置いた。 FBは、NZ戦で初めてブルーのジャージーを着て、満員のスタッド・ド・フランスでプレーしたロマン・ビュロスが続投と予想されていたが、最終的にレオ・バレが出場することになった。 「ロマン(ビュロス)は欠場することになった。当初、スタメンに登録されていたが、昨日(火曜日)の練習で太ももの肉離れが完全には回復せず、練習後、『100㌫の状態でプレーできないと思う』と私たちに告げてくれた。リーグとの協定で補欠選手は5人までと定められており、決断を迫られていたところ、ロマン自身が欠場を決めた。彼の勇気、正直さに敬意を表したい。そして、レオ・バレは万全の状態で試合に臨む準備ができている」 対戦するアルゼンチンについてガルチエHCはこう述べた。 「素晴らしいシーズンを築いている。先週アイルランド戦の結果には失望しているだろう。素晴らしい選手たちで構成された恐れ知らずのチーム。彼らの国内リーグはアマチュアのローカルリーグであり、常に世界のラグビー環境に適応しながら成長してきた。 代表選手たちは世界中の様々な国でプレー経験を積んでいる。イタリア、イギリス、そしてフランスにも多くの選手がプレーしに来ており、ラグビーチャンピオンシップやヨーロッパのリーグで世界のトップレベルのチームと常に戦っている。同時に、7人制ラグビーチームも大きな成長を遂げ、ワールドシリーズでトップを走り、オリンピック金メダル獲得の可能性もあった。 非常に賢いラグビーをしている。手強い相手であり、現在のラグビー界トップレベルの国のひとつと言える」