【フィリピン】中銀、デジタル通貨発行に向けた試験終了
フィリピン中央銀行は5日、金融機関同士の大口決済に使われるホールセール型のデジタル通貨の導入に向けて、金融機関と進めてきた試験が終了したと発表した。 中銀は2023年6月のレモロナ総裁就任後、ディオクノ前総裁が停止させた中銀デジタル通貨(CBDC)の発行・運用試験「プロジェクト・アギラ」を進めてきた。ブロックチェーン(分散型台帳)技術やトークン化といった第1段階の試験に続き、金融機関と進めてきた中銀デジタル通貨の機能、パフォーマンス、セキュリティー面などに関する試験が完了した。 レモロナ氏は「中銀デジタル通貨は、流動性管理を強化することで決済リスクを軽減し、金融の安定化につながる」と説明した。中銀は先に、29年までに中銀デジタル通貨を導入する方針を示している。