大物OBがミス連発で崖っぷち原巨人を叱咤!「巨人は野球を教えていない」「短期決戦は弱みを見せたら負け」
日本シリーズの第3戦が22日、東京ドームに場所を移して行われ、ソフトバンクが巨人を6-2で下し3連勝、3年連続10度目の日本一に王手をかけた。巨人は守り、走塁、継投で3つのミスを犯し、坂本、丸、岡本の2、3、4番がノーヒット。巨人の大物OBである広岡達朗氏は、「巨人は野球を教えていない」と叱咤した。過去の日本シリーズで3連敗から逆転優勝したのは3度だけ。巨人は1989年の近鉄との伝説のシリーズで3連敗から4連勝して日本一となっている。
原監督の継投が一歩遅れた
2-2で迎えた4回だった。3番手のルーキー、戸郷が一死一、二塁のピンチを作って打席にピッチャーのバンデンハークを迎えた。100%バントの場面。しかも、レギュラーシーズンで交流戦以外打席に立つことのないバンデンハークの成功確率は低い。 初球はボールになったが、バンデンハークはバントの構えをしなかった。ソフトバンクベンチでは、森ヘッドがバスターを指示するようなジェスチャーをしていた。直後に巨人の宮本投手コーチは、バスターへの注意を促すためか、タイムをとってマウンドへ。もうこの時点でソフトバンクの心理的な揺さぶりの術中にはまっていたのかもしれない。 2球目。一転、最初からバントの構えをしたバンデンハークはバントを敢行した。打球はピッチャーの真正面。戸郷は迷わず三塁へボールを送ったが、ショートバウンドになった。岡本の差し出したグラブを弾く。タイミングは完全にアウトだったが、岡本はそれをすくって捕ることができなかった。 痛恨のミス。 満塁となって代打・長谷川に楽々とレフトへ勝ち越しの犠牲フライを打たれた。再びアンラッキーな今宮の内野安打で満塁とされ、柳田には1球もストライクが入らずに押し出しの四球……もうこれ以上はルーキーには荷が重かった。だが、3回に早々と先発の高橋をあきらめ継投策に出ていた原監督が、なぜか椅子から動かない。 結果、デスパイネにレフト線に2点タイムリーを浴びた。 「得点圏のランナーをかえすことだけを考えて1打席1打席集中した」が、試合後のデスパイネの談話。打たれて高木に代えたが、ベンチの継投は一歩遅かった。継投ミスで2点差が4点差となり巨人は苦しい立場に追い込まれた。