「売り捌くのは簡単」武豊の高級時計コレクションの市場価格は…高級宝飾品の強盗被害が相次ぐ理由
4月4日、競馬界のレジェンド、武豊騎手(55)の京都市左京区にある自宅が強盗被害にあっていることがわかった。 【秘蔵写真】懐かしい!武豊と佐野量子夫妻の恋人時代のツーショット画像 3月23日午後11時から翌24日午前5時までの間に、武氏の自宅に複数人が窓ガラスを破損して侵入。ブランド品のバッグや財布など22点(約75万円相当)を盗んだという。さらに各メディアの報道では、高級時計を含む貴金属や現金も盗まれており、被害額は数百万円に上る可能性もあるという。 当時、自宅に武氏は不在だったが、妻で元タレントの佐野量子さん(55)は在宅していた。武氏は4日、自身のオフィシャルサイトで、 《物質的な被害よりも家内の精神的なショックの方が大きく、私自身ももちろんショックを受けています》 と、盗難被害よりも、量子さんへの思いを綴っている。犯人は現在も捕まっておらず、逃走しているものと思われる。 「武氏は《物質的な被害よりも》と綴っていますが、やはりショックは大きいでしょう。彼は有名な腕時計マニアとして知られています。これまで、ジョッキー人生の節目節目に高級時計を購入しており、公表している時計だけでも数千万円は下らないと思います。 コレクターは、時計をまとめて大きな特殊ケースで保管しているので、彼のコレクションが全て盗まれた可能性は高いでしょう。被害額は数百万円ということですが、数千万円に上る可能性も考えられます」(時計雑誌編集者) そこで、武氏がこれまで雑誌のインタビューなどで公表してきたコレクションを見てみると、「ロレックス」を多数所有していることがわかる。’22年12月7日、香港の沙田(シャーティン)競馬場で撮影された武氏の腕には、「ROREX オイスターパーペチュアル コスモグラフデイトナ エバーローズゴールド 116515LN」が装着されている。 「正規店での新品販売価格は400万円弱ですが、まずお目にかかれない逸品です。武氏自身、雑誌のインタビューで、これを着けてパリのロレックスに行った際、初めて見るモデルだと話題になったと語っています。未使用品の場合、現在の市場価格ですと、690万円あたりが相場だと思います」(前出・編集者) これ以外の、武氏自身が『FASHON BOX #TAKARAJIMA』(’22年11月15日配信)で紹介したコレクションの価値を今の市場価格に換算すると……。 「ロレックスデイトナ初のプラチナモデルで、ダイヤが散りばめられている『ROLEX オイスターパーペチュアル コスモグラフデイトナ アイスブルー パヴェダイヤ 116506』は、中古で2450万円(以下全て現在の市場取引価格)。『ROLEX オイスターパーペチュアル コスモグラフデイトナ ホワイトゴールド 16519NA A』は、360万円前後。 ’13年の日本ダービーでキズナに騎乗し、タイトルを獲得した際に購入した『Patek Philippeノーチラス』は1050万円前後。’16年春に、キタサンブラックに騎乗して天皇賞を制した際に購入した『BREGUETトラディション』は250万円前後。これら5点の合計金額だけでも4800万円にも上ります」(前出・編集者) これらの時計は、盗難にあうと、ほぼ数日のうちに別の買い取り業者に引き取られたり、海外の買い取り業者や個人バイヤーなどに渡ってしまうという。 4月11日には、日本高島屋(東京都中央区)で、展示販売会「大黄金展」の会場から純金製茶碗が盗まれた事件が起きた。13日に犯人は逮捕されたが、およそ1000万円の茶碗は、その日のうちに180万円で江東区の買い取り店に売却。そして、その店もすぐに480万円で台東区の別の店に売却していることがわかった。SNSでは、《買い取り店もグルなのでは》 《保証書がないのにどうして売れるの?》 といった疑問が噴出したが、 「買い取り店はむしろ被害者。盗品とわかった以上、購入者に480万円を返金しなくてはなりません。店は保証書がなくても買います。だから、この手の犯罪は無くならないのです」 などと、語ったのは、年商550億円を誇る高級時計買い取り専門事業を展開する『株式会社陽吉グループ』の吉山亨社長だ。 「古美術で、箱のないもの、保証書のないものが持ち込まれるのはよくあることです。毎日、持ち込まれる大量の美術品や宝飾品の中から盗品と判断するのは非常に難しい。ですから本物であれば、大抵の業者は疑いつつも買ってしまうというのはよくあることです」 ただ、『陽吉グループ』が盗品を購入することはまずないという。その理由は、 「警視庁から盗品リストがすぐに送られてきます。ただ、盗まれて被害届が出てから、そのリスト作成までにタイムロスがどうしても生じてしまいます。ですから、怪しいと思ったら、取引は必ず停止します」(吉山社長・以下同社長のコメント) ただし、そういったリストが警視庁からすぐに送られてくるのは、全国にある全ての買い取り業者の中でおよそ2パーセントほどだという。 「チェーン展開している業者や我が社のように取引額の大きい会社のみに限られます。大半の買い取り業者はかなり遅れて盗品リストが届くので、未然に防ぐのは難しいのです」 では、武氏の時計が戻ってくることはないのだろうか。 「まず戻ってこないでしょう。盗まれたその日のうちに、小包などで海外に送られている可能性が非常に高い。購入者がエンドユーザーであれば、まず見つからないでしょう」 そして、このように警鐘を鳴らす。 「古美術や宝飾品の売買に関して、法整備が全く追い付いていません。個人事業主といえども、警視庁は全盗難リストをすぐに送るべきだし、中古品の売買には保証書がないと売買できないようにするなどの法律は必要になると思います。そうしないと、この手の犯罪も買い取り業者の被害も増える一方でしょう。 例えばお客さまが2000万円の時計を購入し、その時計が盗難品だった場合、たとえ販売店からであっても警察から没収されます。つまり、お客さまは2000万円の損害を受けることになります。しかし、購入した販売店が、その損害金を補い切れる会社規模や、法令に遵守した責任能力のある会社だったら、2000万円は返却されるので損害を受けません。つまり、どこから購入するかが大事なのです。みなさま要注意して売買していただきたいです」 「安い!」と思っても、これらの注意点をしっかり考慮してから、購入することをお勧めする。 ※「FRIDAYデジタル」では、皆様からの情報提供・タレコミをお待ちしています。下記の情報提供フォームまたは公式Xまで情報をお寄せ下さい。 情報提供フォーム:https://friday.kodansha.co.jp/tips 公式X:https://twitter.com/FRIDAY_twit
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