ハダカムギのせんべいやパン 愛媛の6事業者が加工品開発
愛媛県が生産量日本一を誇る「ハダカムギ」を使った加工品を県内の6事業者が開発した。6日、県庁で報告会があり、中村時広知事が商品を試食した。 ハダカムギは大麦の一種で食物繊維が多い。県によると、2023年度の県内の生産量は4590トンで、37年連続で全国トップとなった。県はブランド化を進めようと、23年8月に食品事業者らを対象にした商品開発セミナーを開催するなど支援してきた。 開発されたのは、せんべいやパン、麺類、クッキー、マフィンなどさまざま。報告会では、事業者代表が商品について説明。中村知事は一品ずつ味わい、「日本一の生産量なのに一般的にはあまり知られていない。高級な麦という付加価値を付けるため、腕を振るっていただけた。県としても売り込んでいきたい」と意気込んだ。 菓子の製造販売会社「宮栄商事」(内子町)は、粉末にしたハダカムギを生地に使用した薄焼きせんべいを開発した。6月から県内外の道の駅や土産物店などで販売している。同社の宮瀬貴久社長(59)は「売り出したばかりだが好評。今後も拡販していきたい」と話した。東温市のハダカムギ生産者、牧秀宣さん(72)は「商品をたくさんの人に食べてもらい、知名度が上がればうれしい。生産も頑張りたい」と語った。【広瀬晃子】