和歌山県北部で地震相次ぐ…午前7時~午後3時台に有感8回、震源の深さごく浅くと推定
23日午前7時8分頃、和歌山県北部を震源とする地震があり、和歌山市と紀の川市で震度3を観測した。和歌山地方気象台によると、震源の深さはごく浅く、地震の規模を示すマグニチュード(M)は4・0と推定される。この後、午後3時18分頃までに7回、有感地震が起こった。
同気象台によると、今回の地震は南海トラフ地震と直接的な関連はないとみられる。県北部ではM5・0以下の地震が時折、発生する。震源が浅いことが多いため、震度1以上を観測することが目立つ。
23日の8回の地震でも、震源の深さはいずれも10キロ以下と推定されている。M4・0の地震が一度あれば、小規模の地震が立て続けに起こるケースもあるという。
栗塚潤・南海トラフ地震防災官は「今回の地震が気になった人は多いと思う。これをきっかけに、通勤、通学時の避難や家具の固定など、日頃の地震対策を再確認してほしい」と話した。
県、地震速報メール3時間遅れ配信
23日午前7時8分頃の地震の速報が、防災情報を県民に提供するメールシステム「防災わかやまメール」の利用者に届いたのは発生の約3時間後だった。約2万2000人に影響した。
県の発表によると、同システムは、気象庁から地震情報などが発表された際に自動的にメールが送られる仕組み。未配信に気づいた職員が原因を調べていた午前10時12分、メールが届いたという。
不具合の原因は不明で、トラブルが解消するまで、システム保守業者が手動で配信することになった。
同システムには、9月下旬時点で約6万6000人が登録。23日に発表された雷注意報や強風注意報は問題なく配信されたという。県は「原因を調査し、このような事象が発生しないようシステムの改修を行う」としている。