春夏連続甲子園狙う東海大福岡が2年連続ベスト8 エースがこの夏初完投 刺激になった後輩の熱投【高校野球福岡大会】
◆第106回全国高校野球選手権福岡大会5回戦 東海大福岡6―3沖学園(13日・北九州市民) ■福岡大会16強出そろう【トーナメント表】 春夏連続甲子園出場を狙う東海大福岡が2年連続のベスト8進出を決めた。エース佐藤翔斗(3年)が今大会初先発で3失点で完投。「去年の先輩たちがベスト8だったんで並ぼうという気持ちで投げた。一人で投げきろうと思っていました」。直球は自己最速を更新する145キロをマーク。だが6回には連続四球で出した走者を連打でかえされ2失点しするなど制球を乱す場面もあった。「四球が出て点を取られたところは反省点。ボール1個分の制球がうまくいかなかった」と課題を挙げた。 下級生の成長が刺激になっている。4回戦までは2年生の西村壮が先発し16イニングを投げて2失点。3回戦の北九州戦では6回参考ながらノーヒットノーランを達成した。「一緒に頑張ってきて、あんなにいい投球を見たら負けてられないと思いました」。エースナンバーを背負う3年生としては刺激を受けずにはいられない。「西村壮の成長が大きい。佐藤にもいい相乗効果を与えてくれています」と中村謙三監督は両右腕のさらなる成長に期待する。 もう一度、甲子園に立ちたいという思いは強い。選抜大会は大会直前に右肩を痛め、初戦の宇治山田商(三重)で5失点と実力を発揮できずに敗れた。その後の九州大会も登板せずチームは初戦敗退。夏に向けて走り込みや体幹トレーニングなどで体をつくり直した。「平均球速も上がっています」と成長の手応えはある。準々決勝は強打の西日本短大付との対戦が決まった。「去年のベスト8を越えてその先も一つずつ勝っていきたい」。頼もしいエースとしてチームを夏の聖地に導く。(前田泰子)
西日本新聞社