ミャンマー反体制派がタイ国境の主要都市占拠か、撤退の国軍を追撃 軍政に痛手
ミャンマーのタイ国境付近で20日に戦闘が発生し、住民約3000人が避難を強いられている。民主派や少数民族武装勢力などの反体制側と国軍が衝突したもようだ。 武装勢力は、国境の橋に数日間立てこもっていた国軍の部隊を力で排除しなければならなかった。 ロイターが入手した映像では、ヘリコプターが被弾したように見える。また別の映像では黒煙が上がっていた。 タイの複数メディアは、大勢の市民が国境を越えてタイに一時避難したと伝えた。 軍政に抵抗する勢力や少数民族による武装勢力は今月11日、国境沿いの重要な交易都市ミャワディを占拠した。国の統治に手を焼き、充実した装備を持ちながらも、戦闘でもその能力が問われているミャンマー国軍にとって、これは大きな痛手だ。 タイの放送局のXへの投稿によると、武装勢力は40ミリ機関銃を使用し、ドローンから20発の爆弾を投下したという。国軍は今月5日以来、ミャワディと陸軍駐屯地へ反体制派による組織的な攻撃を受け撤退。これら撤退した約200人の国軍兵士が標的になった。 ロイターはこれらの報道について直ちに検証することはできなかった。また国軍の報道官から直ちにコメントを得られなかった。 タイのセター首相は、情勢を注視しており、必要なら人道支援を提供する用意があると述べた。 ミャンマー国軍は2021年、アウン・サン・スー・チー氏が率いる民主的な政府から実権を奪取した。クーデターに対する市民の抗議デモを国軍は武力で鎮圧。その後一部の市民が武装し、抵抗運動を結成した。これと以前から存在した少数民族の武装勢力が緩やかな同盟を結成し、同国は現在事実上の内戦状態に陥っている。 *見出しを修正して再送しました。