習近平国家主席の「影響力の衰え」を表す台湾総統選の状況
アメリカの大統領選挙にも手を伸ばすロシアのやり方を真似する中国
飯田)「2位・3位連合」が発表されたのも米中首脳会談の辺りで、「これはやったな」と思いましたが、案外瓦解してしまいましたね。 須田)でも、瓦解したからと言って喜んでいいとは限りません。もちろん中国は民主主義国家ではなく専制主義国家なのですが、選挙という地域にとって根幹中の根幹へ手を突っ込んでくる。それに対して、権力者の意向を反映させるということ自体、どう考えてもおかしいのです。中国のやり口は、それをまったく隠すことなく公言しているという、おかしな状況です。やはり強く批判するべきだと思います。 青山)中国はソ連・ロシアの真似をしているのですよね。ソ連・ロシアはずっと民主主義国家、特にアメリカの大統領選挙や、実は日本にも手を伸ばして選挙を左右しようとしてきました。デジタル時代になり、余計にやりやすくなっています。それを中国は真似しているのです。今回はうまくいきませんでしたが、あと1ヵ月あります。ある日突然、投票日の前に連合することもあり得ます。
侯友宜氏の支持率が上昇
飯田)ここへきて柯文哲氏の支持率が「グン」と落ち、侯友宜氏の支持率が上がってきています。 青山)もちろん中国の影響です。 飯田)やはりその部分があるのですね。 青山)「負けたと見せかけて」ということではありませんが、民進党の頼清徳さんの人気が盛り上がらないのを、中国は利用しているのだと思います。侯友宜さんにお会いしたことがありますが、とても人柄のいい人です。しかし、あえて言うと警察出身であり、どこか地方の警察署長のような感じなのです。少し無理があるのではないでしょうか。