【新人戦】「きょう、やり返そう。今、やり返そう」 監督の言葉に奮起した座間が大和西にリベンジ
1月12日、令和6年度神奈川新人戦(新人選手権大会)北相地区予選シード決定トーナメント2回戦が同地区の2会場で行われた。座間高校グラウンドの第1試合では、大和西と対戦した座間が1-0で勝利を収め、関東大会2次予選の第3シード決定戦に進出した。 【フォトギャラリー】大和西 vs 座間 「去年の悲劇的な負けを返せないよ。今日、やり返そう。今、やり返そう」三木巧哉監督の言葉に送り出された座間イレブンは、見事に目覚めリベンジを果たした。 昨年度同じ会場で新人戦の地区予選シード決定トーナメント2回戦を戦った両チーム。昨年の対戦時は、後半に座間が大和西に3点を献上し、第3シードを逃していた。 座間がリベンジに燃えて臨んだ一戦だったが、前半は大和西のペースで進行する。10分、FW11納谷俊汰のパスを受けたMF10下山田成のシュートはポストの上。24分にはゴール正面からMF8菅野悠梧がミドルシュートを放つがDFに当たり枠外へ。それに対し、座間も最終ラインを終始保つことで相手の抜け出しを網にかけ前半を無失点で凌ぐ。三木監督も「それはうちの特徴。コンパクトにしながら、相手をゴールから遠ざけながら背後は絶対やらせない。それで前半凌げたのは大きかった」と前半の守備を評価した。 そして迎えた後半、「選手全員、監督に鼓舞されました。やらなきゃいけないなという気持ちになりました」(DF2足立結史キャプテン)。スタートから攻撃のギアを入れた座間が大和西ゴールに襲いかかる。41分には、ゴール前に抜け出したMF7川島怜がGKと1対1の局面を作るが、ここはGK1松山龍生に阻まれゴールならず。しかし、46分、カウンターから「あそこの球際のところ、本当、一瞬の隙だったので難しかった」(大和西・池田脩人監督)。敵将も唸らせたFW9加藤史哉の一撃がゴールネットを揺らし、欲しかった先制点をあげる。試合を振り出しに戻したい大和西もキャプテンのMF加瀬稜に鼓舞され反撃を試みるものの、座間DF陣の落ち着いた対応に封じ込まれそのままホイッスル。試合を制した座間が18日に行われる第3シード決定戦に進出した。 試合後、三木監督は「去年、まさに同じ大会で、同じ状況で、相手も同じ。しかも前半も0-0でという中で、去年は後半2、3点取られてやられた。そこの借りは返せた」と安堵の表情を浮かべた。そして「経験が少なく、まだ力がない中でも、ひたむきにはつらつと戦うところがうちの伝統としてあるので、これからも持っていきたい」と今後の戦いに向けて気を引き締めた。 また、テレビで東海大相模の選手権での戦いを見たというキャプテンの足立は「もっと全員でしっかり引き締めていかないといけない。もう1回しっかり全員で引き締めて僕らの代であそこ(選手権の舞台)に絶対立つという気持ちでやっていきたい」と決意を語った。惜しくも敗れてしまった大和西・池田監督は「前半は狙い通り。後半、相手もうちのやり方が何を狙ってるかがわかってる中で運動量が…もう少しボールを握った形で押し込めたかった」と悔しさを滲ませると「もう少しボールの動かし方とか、距離を近くして、コンビネーションを磨いていかなきゃいけない。これからはそういうトレーニングをしていく予定です」と立て直しを誓った。 キャプテンの加瀬は「強度と切り替えのところに負けていた。ゴール前のところは自信はあったが、やらせてもらえなかった」と悔しさを滲ませると「去年よりは個の部分が劣ってると思うので、そこは成長させたい。2、3人のグループで崩す場面を増やして、そこの質を上げたい。選手権2次予選で2回勝つ、そしてK3残留の2つの目標でやっていきたいと思います」と気持ちを切り替えていた。 (文・写真=西山和広)