侍ジャパン・井端監督、国際大会連勝記録『24』に伸ばし「最高の形で終えられた」次を見据えた采配に手応えも
◇18日 「ラグザス presents 第3回 プレミア12」 1次リーグ 日本11―3ドミニカ共和国(台湾・天母) 日本がドミニカ共和国に大勝し、1次リーグを5戦全勝で締めた。17日にB組1位で2次リーグ進出を決めていることもあり、この日は大幅にスタメンを変更。それでも14安打で得点を重ね、国際試合の連勝を24に伸ばした。東京ドームで21日に始まる2次リーグではA組2位の米国、A組1位のベネズエラ、B組2位の台湾の順に対戦。24日に決勝と3位決定戦が行われる。 参加12カ国で唯一全勝での1次リーグ突破。大会初戦から5連勝でディフェンディングチャンピオン、そして今大会の優勝候補最有力国の実力をみせつけた。9回に一気に突き放しての大勝。2019年から続く侍ジャパンの国際大会連勝記録を「24」まで伸ばし、井端監督は「結果的に最高の形で終えられてよかった。みんな試合に出たというところで決勝トーナメントで全員で戦えるのかな」と安堵(あんど)の表情を浮かべた。 勝負をしながらも次を見据えた采配だった。勝っても負けても1位突破が決まっている日本の順位に影響なく、ドミニカ共和国も1次リーグ敗退がすでに決まっている状況。それでも連勝記録も懸かる真剣勝負の国際大会。21日から始まる2次リーグに向けた貴重な実戦の機会であり、今後の試金石となる大事な一戦だった。 先発・戸郷(巨人)は雨が降る厳しいコンディションの中で4イニングを5安打2失点と実戦のマウンドを踏んだ。大会初戦で先発した井上(巨人)も2番手で登板し、2イニングを投げて日本に戻ってからは中継ぎで投げるめどが立った。野手で唯一出場がなかった古賀(西武)も5回の守備から途中出場して大会初打席で適時打。実戦の中で打席に立てたことで「もう一つ選手(の状態)は上がってくるんじゃないかなと思う」と指揮官も手応えをつかんでいる。 気掛かりは17日のキューバ戦(天母)で右肘に死球を受けて途中交代した辰己(楽天)の状態。今大会で一貫して「3番・中堅」でスタメン起用してきた”攻守の要”だが、この日は初めてスタメンを外れて中堅に五十幡(日本ハム)を起用。”いざ”という時も想定しての予行練習にもなった。 爆音の音楽と大声援を背にした完全アウェーでの試合あり、激しく雨が降る中での連戦あり…。台湾での過酷な4連戦を全勝で終え、2次リーグからは戦いの場をホーム・東京ドームに移す。 「4連戦ってなかなかないので選手もタフだったと思う。そのへんは精神的、肉体的に一つレベルアップしたというところではよかった。こちらもなかなかタフでした」と表情を和らげた井端監督。試合を経るごとに結束力が増してきた侍たちが東京でも暴れ回る。
中日スポーツ