内航定期コンテナ船、釧路初入港
北海道釧路市の釧路港と十勝港(十勝管内広尾町)の2港と首都圏の京浜港と結ぶ、新たなコンテナ船の内航定期航路が開設され18日、第1便が釧路港に入港した。関係機関でつくる釧路港利用整備促進協議会は同日、同港でセレモニーを開き、船を歓迎するとともに今後の貨物取り扱い量増加に期待を寄せた。 新たに開設された航路は香港の海運大手「OOCL」が神戸の内航海運大手「井本商運」のコンテナ船を利用して週1往復運航し、釧路港には毎週土曜日に寄港する予定。釧路、十勝からは道東一帯の農畜産物や水産物などを、京浜港からは飼料や肥料、雑貨などを運び、苫小牧港に流れる道東貨物の取り扱い量増加や輸送コストの低減などに期待が寄せられる。 同日入港したのはコンテナ船「ときわ」(499㌧)で、20フィート換算のコンテナ118本を積載できる。セレモニーは同船が着岸した同港西港区第3埠(ふ)頭(とう)で開かれ、同協議会会長の蝦名大也釧路市長はじめ釧路港湾協会の遠藤浩昭会長ら30人が出席した。蝦名市長は「定期航路は社会の基盤であり、開設はうれしい気持ちでいっぱいだ。釧路港の地の利を生かし、物流の2024問題などもある中、地域の発展に向け活路を見いだしていきたい」とあいさつした。 OOCL日本支社の藤江成宏代表は「道内各地の港を車で視察する中で、道東との定期航路の必要性を感じた。輸出入だけでなく、国内物流に資するサービスの開発にも取り組む」と述べた。また、すでにOOCLのネットワークを通じ、北米から釧路港行きの貨物の予約が入っていることも明かした。 釧路港は2002年8月に外航定期航路を就航。近年の定期便は、韓国の外貿船会社1社の週1便のみだった。
釧路新聞