【西武】ドラ1武内夏暉が松坂の記録超えた 5試合連続クオリティースタート 新人王へ独走態勢
<西武2-1楽天>◇11日◇ベルーナドーム 西武のドラフト1位左腕、武内夏暉投手(22)がレジェンドの記録を超えた。プロ5度目の先発マウンドで7回1失点と好投。5試合連続のクオリティースタート(QS=6回以上で自責点3以下)は、西武の新人では99年の松坂大輔氏(43)の4試合を抜いて新記録となった。初登板から無傷の3連勝でチームの連敗ストップにも大きく貢献。目標とする新人王に向かって独走態勢に入った。 ◇ ◇ ◇ 武内が偉大な球団OBの持つ記録を塗り替えた。楽天打線相手に7回7安打1失点。西武新人の初登板から5試合連続QSは99年松坂氏の4試合を抜いた。試合後に報道陣から質問が飛ぶと「松坂さん、高卒ですよね?」と確認。大卒ルーキー左腕は「いやいや考えられない」と先輩に敬意を示しつつ「ここまで本当に順調に来ている。これからもケガなく、1試合1試合勝利を目指して投げたい」と胸を張った。 ピンチでもマウンドで表情一つ変わらない。得点圏に走者を背負ったのは3回以降毎回の5度。「焦っても、自分のペースが乱れるだけなので。そこはもうペースが乱れないように自分を持って」。6回2死二、三塁から辰己に左前適時打を打たれたが最少失点にとどめた。7回1死三塁の場面ではスクイズを仕掛けた村林から空振りを奪い、得点を許さなかった。 これで初登板から無傷の3連勝。西武新人では18年伊藤以来で、先発での無傷の3連勝は43年ぶりになった。「7回以上投げることは本当にいいことですし、これから疲れがたまってくると思うんですけど、長いイニングを投げられたら」と気を引き締めた。 毎試合一歩ずつステップを踏んでいる。球数はプロ最多の103球。規定投球回に到達し、防御率はリーグ5位の1・50と、安定感抜群の投球を続けている。チームの連敗は4でストップ。勝ち頭として、目標とする新人王へまっしぐらだ。【山崎純一】 ▼ルーキー武内が7回1失点で3連勝。西武の新人で無傷の3連勝は18年伊藤以来となり、すべて先発白星では81年杉本以来、43年ぶり。これで武内はプロ初登板から5試合連続でクオリティースタート(6回以上で3自責点以下)。2リーグ制後、新人の初登板からの連続QSは99年上原(巨人)の19試合があるが、パ・リーグで5試合は03年和田(ダイエー)12年藤岡(ロッテ)21年伊藤(日本ハム)に次いで4人目のタイ記録。西武の新人では99年松坂の4試合を抜く新記録となった。