ゴルフグリップの太さで何が変わる? 初心者向けの選び方を解説
ゴルフグリップは太さによって左右のミスを防止したり、ショットの安定性や飛距離に影響したりするものです。また、太さ以外にもグリップを選ぶ際のポイントがいくつかあり、総合的に最適なグリップを選択することが重要といえます。今回はゴルフのグリップの太さの種類と選び方、初心者におすすめの太さについて解説します。 ギア敏感女子プロ・阿部未悠が使用する未発売のNEWグリップとは? 1.ゴルフグリップの太さは主に3つ ゴムの厚さに応じて3つに分けられます。 ・M58(内径0.58インチ):やや太め ・M60(内径0.60インチ):スタンダードな太さ ・M62(内径0.62インチ):やや細め M58やM62の数字はグリップの内径を示していて、バット径(シャフトの太さ)が0.60インチのシャフトに挿したとき、M58なら太く、M62なら細くなります。 また、M60のMはメンズを意味し、レディースの場合は表記がLになります。M60であればメンズの0.60インチで、L60であればレディースの0.60インチということになります。 なお、内径が0.58インチのM58に太さ0.58インチのシャフトを挿した場合と、内径0.62インチのM62に太さ0.62インチのシャフトを挿した場合はグリップの太さが同一になるように設計されているのが特徴です。 ゴルフグリップの太さは主に以下の要素に影響します。 ・飛距離 ・安定性 太いグリップ・細いグリップそれぞれにメリット・デメリットがあり、適したグリップを選ぶことでスコアを伸ばす効果が期待できます。 主な3種類のグリップの特徴とおすすめな人を説明しましょう。 【1】M60:スタンダードな太さでまずはここから M60はスタンダードな太さで、太すぎず・細すぎずといったグリップです。 初心者やゴルフを始めて間もない方にはM60をおすすめします。 まだフォーム・スイングの基本が出来上がっていない段階で太めのグリップや細めのグリップを使用するとよくない癖がついてしまう可能性があるからです。 基礎が身につくまではスタンダードなM60を使用し、その後、自身の癖や目的に応じてグリップを別の太さのものに交換するといいでしょう。 とはいえ、必ずしもM60から使用しないといけないわけではなく、手の大きさや目的によって最適なグリップを選んでも問題ありません。 知識が豊富なゴルフショップの店員さんなどに相談して、アドバイスをもらいつつ購入するといいでしょう。 【2】M58:やや太めで左のミスを防ぎたい人に M58は少し太めで左のミスを防ぎたい人におすすめです。 グリップが太いと右打ちの場合の右手の使いすぎを防止でき、フック系のミスが減る可能性があります。 グリップが太くなるとグリップの重量が重くなりますので、左のミスを避けたい人には違和感がない範囲の太めのグリップがおすすめです。 また、太いグリップは手首の過剰な動きを抑えるので、狙った点になかなか飛ばせない方には太めのグリップが合っているといえます。 しかし、飛距離を伸ばしにくいというデメリットもあります。 また、手首を細かく動かしにくいため、積極的に手首を使用する繊細なコントロールは難しい点にも注意してください。 【3】M62:やや細めで右のミスを防ぎたい人に M62は少し細めで右のミスを避けたい人や振り遅れが気になる人におすすめです。 グリップが細いことで手首を返しやすくなります。 その結果、スライスしがちな人でも球をつかまえて左に飛ばしやすくなったり、右手を使いやすくなるため振り遅れることが少なくなったりするのです。 ただし、手首を過剰に返してしまい、左にボールが飛びすぎる可能性がある点には注意しましょう。 また、グリップが細いと手首を返しやすく、ヘッドの重みを感じられるようになるでしょう。 結果的にスイングの際にヘッドが返りやすく、飛距離も伸びやすくなるというメリットがあります。 手首を柔軟に使えるため、繊細なコントロールも可能になります。 近年は太めのグリップが流行中? 近年は各メーカーから太めのグリップが販売されており、流行中ともいえるでしょう。 太めのグリップは手首の使いすぎを防いで安定感のあるショットになりやすいですが、一方で重量が増すことがデメリットです。 現在、使用しているグリップより10g以上重いグリップに変更すると、スイングの感覚が大きく変わってしまう場合があるため注意してください。 2.ゴルフのグリップ選びで太さ以外に考えるべき3つの要素 ゴルフのグリップを選ぶ際に、太さ以外に考慮するべきポイントがいくつかあります。ここでは注目するべき3つのポイントを説明します。 ・重さ ・素材 ・バックライン それぞれ解説していきましょう。 重さ:重いと安定性重視・軽いと飛距離重視 まずはグリップの重さです。 グリップは重いほど手元が浮きにくく、上下の打点のミスが起きづらくなるので、安定性の向上につながるでしょう。逆にグリップが軽いと総重量が軽くなり、速く振りやすいです。くわえて、手元が自由に使えるとヘッドも返りやすくなり、結果として飛距離が伸びやすいといえます。 一方、軽すぎるとかえってスイングが安定しなくなることもあるため、安定性と飛距離のどちらを重視するかで重さを変更するといいでしょう。 また、基本的に重いグリップは太く、軽いグリップは細い傾向にあります。 グリップを太くしても重さをあまり変えたくない場合は、グリップの下巻きを重ねることである程度調節が可能です。 素材:ラバー・樹脂は柔らかい感触・コードは硬い感触 ラバーや樹脂、コードタイプなどグリップの種類でも握った感覚やしなりが変わってきます。 ラバーや樹脂といった比較的柔らかい素材の場合は、しっとりとソフトな手触りです。 また、晴天時にしっかりと握れることから、手がドライな人や握力が強くない女性などにおすすめといえます。 一方、コードタイプなどの硬い素材は雨天時や手汗をかいた状態でも滑りにくい特徴があります。 グリップの素材が柔らかいとシャフトのしなりを感じやすく、硬いとしなりを感じにくいといった点もポイントとして挙げられます。 バックライン:有りは安定性が魅力・無しは打ち分けに向く バックラインとはグリップの裏側にある盛り上がったラインを指します。 バックラインが有るとクラブを常に一定の位置で握れ、フェースの向きを安定させてスイングしやすいです。 一方、バックラインがない場合はフェースの開閉がしやすく、ボールの打ち分けをしたい方に向いています。 一般的に初心者はバックライン有りのグリップで安定したスイングを目指すといいでしょう。 シーンごとにフェースを細かく調整したい上級者にはバックライン無しがおすすめです。 3.まとめ ゴルフのグリップの太さは以下の3種類が主に存在します。 ・M58(内径0.58インチ):やや太めで左のミスを防止・安定性重視 ・M60(内径0.60インチ):スタンダードな太さ ・M62(内径0.62インチ):やや細めで右のミスを防止・飛距離重視 一般的にはスタンダードな太さ~太めが初心者にはおすすめです。 また、グリップは目的に応じて使い分ける場合もあります。 グリップは重量・素材・バックラインなども考慮し、あなたにとって違和感なくスイングできるものを選びましょう。 ◇ ◇ ◇ ●アイアンセットの“普通の5番アイアン”は、打ちこなすのは難しい。だが、ロフト25度前後のクラブこそスコアメイクには重要という。関連記事【ロフト25度の番手が重要なんて知らなかった! 飛び系アイアンか? ユーティリティか? それが問題だ】を読めば、ロフト25度前後のベストギアが見つかるかも!?