米フォーブス選「世界を変える30歳未満」、AIでゲーム業界を再定義
フォーブスは12月3日、毎年恒例の「30 UNDER 30」リストの2025年版を発表した。今年で14回目となるこのリストは、ビジネスやカルチャー、起業を通じて意義ある変革を生み出している北米の20の分野の30歳未満のリーダーたちを称えるものだ。 ここでは、2025年度の「ゲーム部門」受賞者を紹介する。ここに選ばれたメンバーは、革新的なテクノロジーを用いてゲーム業界を再定義する起業家や開発者、コンテンツクリエイターたちだ。 ビデオゲームは、何十年にもわたりイノベーションの発信源となっているが、近年では特に生成AIテクノロジーが、若い起業家が次世代のデジタル体験を構築するためのまったく新しいツールになっている。 フェイスブック(現メタ)で機械学習や人工知能(AI)関連のプロジェクトに関わっていたペギー・ワン(29)と共同創業者のヴィシュヌ・ハリ(33)は、2023年初めに自分たちのゲーム会社を立ち上げる以前から、生成AIをゲームに取り入れようと考えていた。 2人が立ち上げたEgoは、生成AIに対する投資家の熱狂を追い風に、4月にYコンビネータを卒業して以降に750万ドル(約11億8000万円)のシード資金を調達した。同社は、プレイヤーがChatGPTに類似したツールを用いて、ノーコードでカスタムシミュレーション体験を構築できるゲームを開発中だ。 ワンによれば、このプラットフォーム内のキャラクターは、AIを用いてリアルタイムでプログラムを再構成し、無限のユニークな体験を生み出すようになるという。Egoは来春にアルファ版のリリースを予定している。「生成AIは、まったく新しいパラダイムをゲーム業界にもたらします。ゲームを開発したい人々の参入障壁を大幅に引き下げるのです」と、彼女は語った。 ワンは、フォーブスのこのリストに選ばれた新たなデジタルツールを活用する起業家やデザイナーたちの1人だ。例えば、デザイナーのサミュエル・ジョーダン(25)は、Roblox(ロブロックス)で開催されたコンサートで、高級ブランドのバーバリーとコラボしたアバターをエルトン・ジョンのために作成し、著名なデジタルファッションデザイナーの仲間入りを果たした。