１８番、バーディーパットを決め、キャディーと喜ぶ岩井明愛（左）＝１６日、千葉・袖ケ浦ＣＣ新袖

　まれに見る大混戦、強烈な伸ばし合い。 　最後に笑ったのは岩井明だった。通算12アンダーで迎えた最終18番（パー5）。一つ前の組を回った佐久間が12アンダーで終え、同組で先にバーディーを決めた小祝も同じスコア。岩井明はグリーン脇のバンカーから、第3打を3メートルに寄せた。2パットのパーなら3人が首位に並ぶ。「強気で打てた」というバーディーパットがスライスラインに乗り、カップに吸い込まれた。 【写真特集】女子ゴルファー・期待の若手 　優勝を手繰り寄せ、右の拳を力強く握り締めた。9バーディー（1ボギー）を奪い、この日ベストの64。7番からの4連続もさることながら、圧巻は勝負どころの上がり3ホール連続だ。 　パー4の16番はグリーン右のバンカーから20ヤード先にカップインさせ、17番（パー3）はティーショットを1メートルにぴたり。「（小祝）さくらさんも伸ばしていたから、一打一打を大事に、気を抜かずにプレーできた」 　双子の妹、千怜が5月の母の日に優勝。そして今度は姉が、父の日を勝利で飾った。「スタート前、思い出に残るようなゴルフができたらと思った」。見守った父の雄士さん（51）は「（最終盤は）胸が苦しかったですけど、勝った瞬間は熱くなりました。世界一幸せです」と感慨に浸った。