<独自>万博前売り券 15万枚購入するりそなHDの配布計画判明 子供向けイベントでも
2025年大阪・関西万博の前売り入場券の売れ行きが注目される中、りそなホールディングス(HD)が購入を表明している計15万枚の配布計画が20日、明らかになった。取引先や従業員への無償配布、キャンペーンを通じた配布などで、すでに計10万枚にめどがついている。700万枚の購入を予定している経済界で、個別企業の詳細な計画が判明するのは初めて。 りそなHDは傘下のりそな銀行と埼玉りそな銀行、関西みらい銀行、みなと銀行で計15万枚(9億円分)の購入を予定。前売り券の販売は昨年11月30日に始まっており、活用方法が確定した分から順次購入している。 万博に参画しているりそなHDは、万博の機運醸成を重視し、多くの券が出回る前に対応したかったといい、今年1~2月に取引先へ計2万枚を配布。HDの従業員の福利厚生として、りそな銀行では「同居家族の人数を上限」、関西みらい銀行では「最大3枚」などの条件で3月までに計3万枚を配布した。紙の券はないため、券の購入に必要なIDを印刷した台紙を配った。 商品やサービスの購入時の特典や景品として活用し、計2万5千枚は配布済みか、どう配布するかの方針が決まっている。具体的には、積立投資信託の増額契約(りそな銀行)や、住宅ローン(2千万円以上かつ10年以上)の借り入れ(関西みらい銀行)などとあわせる。他に2万5千枚を子供向けの金融イベントなどで配布する見込みで、残る5万枚の活用策を今後詰める。 日本国際博覧会協会は入場券のうち1400万枚を前売り券として販売する方針で、経済界に700万枚の購入を要請。前売り券は今月12日時点で約270万枚が売れているが、購入者の大半が企業とみられている。(井上浩平)