日本女子、5大会連続で中国との頂上決戦へ 渡辺監督「選手たちの気持ちも乗ってきている」＜世界卓球2024＞
＜ITTF世界卓球選手権釜山大会2024 日程：2月16日～2月25日 場所：釜山（韓国）＞ 【写真】1番で勝ち切った張本美和 23日、世界卓球選手権釜山大会の女子団体決勝トーナメント準決勝が行われ、日本代表と中国香港代表が対戦した。日本女子がマッチカウント3-0で勝利し、決勝進出を決めた。勝利した女子日本代表は、翌24日の決勝にて中国代表との頂上決戦を迎える。
5大会連続の決勝へ
今大会初めてトップで出場した張本美和（木下グループ）は、中国香港の主砲・杜凱琹（ドゥホイカン）と対戦。第1、第2ゲームと杜凱琹のペースで後がなくなった張本だが、緩急をつけた攻撃でペースを取り戻し3ゲーム連取で逆転した。 続く2番では早田ひな（日本生命）が朱成竹（チュチェンジュ）相手に序盤で苦戦するも試合の主導権を握り、ゲームカウント3-0で勝利する。勝利まであと1本となったところで3番の平野美宇（木下グループ）と李皓晴（リホチン）が対戦。両サイドへの鋭い攻撃を徹底した平野が大きくリードし、3-0で勝利を挙げた。 この結果、女子日本代表は団体戦で5大会連続の決勝進出となった。試合後、女子日本代表の渡辺武弘監督が報道陣の質問に答えた。
女子日本代表・渡辺武弘監督 試合後コメント
＜ストレート勝利だったが、3選手の戦いぶりは？＞ 相手の杜凱琹選手が準々決勝でもプレーの出来が良く警戒していた。今回の試合も出だしで2ゲームを先に取られて、好調だなと思った。正直厳しいかと思ったが、そこから本当によく（張本が）盛り返してくれました。 早田はエースとしてしっかり抑えてくれたので、うまく平野に繋げられたかなと。平野も今日は相当振り切れていた。3人とも良い感じで戦えていました。 ＜1番：張本、2番：早田、3番：平野のオーダーだったが、意図や狙いは？＞ 昨日は張本が出ていなかったので、勝ってもらいたいなと思って、自信もって出てもらいました。 ＜明日は中国との決勝を迎えるが、自信や思いなどはあるか？＞ 毎回向かっていくしかない。今までよりは絶対いい内容で戦いたいとは思っている。選手たちの気持ちも乗ってきているので、プラスαの力も出ると思います。 （中国を）苦しめます。 ＜張本を杜凱琹に当てるオーダーを組んだのか？＞ 今日は早田をエースに起用して、前半に張本を起用する予定ではあった。トップで相手のエース（杜凱琹選手）と張本が当たったが、当てにいったわけではないです。 ＜平野を3番で起用し続けるのは、何か意図があるのか？＞ やはり早田をエースで起用していて、万が一張本がこけた時にも平野が3番で取ってくれて早田に回るので、負けないオーダーとして今日の分は組みました。 ＜張本が第1、第2ゲームを落としたが、監督から見ていつもと違う部分はあったのか？＞ 杜凱琹のバックハンドのタッチが良かったかと。バックサイドに詰めても（杜凱琹選手が）盛り返してきていた。ミドルに少しずつ詰めていこうとしたが、やはりバックハンドで返してきていたので苦しかった。 後半に杜凱琹選手のフォア前にサービスをうまく出し始めて、狙うコース自体もフォア側に集めだすと、相手が少しずつ崩れていった。張本もほぐれてきて、丁寧でひらめきを持ったプレーが随所で出始めた。 2ゲームを取られた段階では、ストレート負けしてもおかしくなかった試合でした。 ＜そのような場面で、負けずに勝ち切れるところがやはり違うのか？＞ 違いますね。流れからいくと張本も困った感じでベンチのムードも落ちていた。 その中で盛り返せたのは、（盛り返す）精神に長けているし、伊藤も一生懸命アドバイスをしてくれていた。チーム一体となって勝ち切れたかなと思います。 ＜試合後に張本にどんな声掛けをしていたか？＞ 1番若い15歳の（張本）選手が、相手のエースとの苦しい試合を勝ち切ってくれた。またラストまで回ってくる可能性はあるからゆっくり休んでと声をかけた。 ＜（張本が）2ゲームを落として少し困った表情をしていたか？余裕はあったのか？＞ 余裕はなかった。1番の試合は勝ったほうに勢いがつくので、嫌な流れになるかなと一瞬よぎりました。（張本が）勝ててよかったです。 ＜中国戦はどのようなオーダーを考えているか？（中国は直近の2試合で王曼昱（ワンマンユ）ではなく王藝迪（ワンイーディ）を出しているが）＞ こちらとしては、王曼昱が来ることを想定している。きっと選手たちもそのように想定している。 早田も（王曼昱に）直近では2連敗していますし、王曼昱は手強いと思っています。ただ早田も中国の色々な選手と試合してきたので戦い方はよくなってきている。今までとは違うプレーがみられるかなと期待しています。 ＜まずは前半でも1点を狙いたい？＞ ずっとストレートで負けているので、まず1点もぎ取りに行くことを絶対果たしたいと思っています。 ＜男子日本の対中国戦から何か勇気はもらえたか？＞ 残念ながらその時は（男女）同時に試合をしていたので見られてないが、良い試合をしたと話は聞いた。それ以上に女子はいい試合をしたいと思っています。
世界卓球2024 女子団体決勝トーナメント
＜準決勝 〇日本 3-0 中国香港＞ 〇張本美和（木下グループ）3-2 杜凱琹（ドゥホイカン） 7-11/9-11/11-4/11-6/11-5 〇早田ひな（日本生命）3-0 朱成竹（チュチェンジュ） 14-12/11-3/11-7 〇平野美宇（木下グループ）3-0 李皓晴（リホチン） 11-5/11-5/11-5 早田ひな（日本生命）- 杜凱琹（ドゥホイカン） 張本美和（木下グループ）- 朱成竹（チュチェンジュ）
ラリーズ編集部
