放送大学青森学習センター(弘前市)、ヒロロに移転 2025年4月業務開始
青森県弘前市の放送大学青森学習センターが、弘前大学の敷地内にあるセンターを、同市駅前町の商業施設「ヒロロ」4階に移転し、来年4月から業務を開始する。利便性とサービスの向上が狙い。学生向けの授業のほか、市民講座も同施設で行う予定。全国に57ある放送大学のセンター・サテライトのうち、商業施設に入るのは初めて。14日までに石川善朗所長が明らかにした。 放送大学はテレビやラジオ、インターネットを通して授業を行う通信制大学・大学院。土・日曜日などは対面の授業も行っている。全国でさまざまな職業、幅広い年齢層の約8万5千人が学ぶ。 青森学習センターの事務局や多目的室は、ヒロロ4階のゲームセンターに隣接するスペースに開設。講義室(約30人収容)はフードコート側の奥に整備する。多目的室では公開講座などを開催。講義室は主に土・日曜日に使用するため、平日は一般に貸し出すことを検討している。学生の学習を支援するためヒロロ側と相談し、2階の書店に専門書を増やすことも協議している。 石川所長は「ヒロロはアクセスが良く、託児室、行政窓口もあり便利。書店やフードコートがあることは学生にとって魅力」と語り「移転を機に、誰でも学ぶことができて資格も取れる放送大学のことを知ってほしい」と述べた。 ヒロロを運営するマイタウンひろさきの齋藤裕紀専務は「学びや飲食、買い物など、いろいろな目的でヒロロを訪れる人が増えると、街中のにぎわいにつながっていく」と期待感を示した。 青森学習センターは1993年に、同市本町の弘大医学部の敷地内に開設。99年に文京町キャンパスの大学本部横に移転した。2009年から農学生命科学部に隣接するコラボ弘大7階で運営している。現在の学生は約700人(うち290人が八戸サテライトスペース在籍)。卒業生は千人以上に上る。