ずっと大嫌いだったビルケンのサンダルと甘い服。「たかが服くらいで自分の印象なんて変わらない」と思ったら、チャレンジするのが楽しくなった
スタイリスト佐藤佳菜子さんの私服企画、最終回は「今までむしろ嫌いだった服や靴に挑戦するのが楽しい」という佐藤さんに、苦手だと思い込んでいたアイテムを無理なく取り入れる方法についてうかがいました。 【着用写真】人気スタイリストのきれいめ「ビルケン」コーデを拝見!
服くらいで自分の印象はそう簡単に変わらない
「いろんなジャンルの服を好き勝手、自由に着ているように見えるかもしれないのですが、実は苦手なもの、好きじゃないアイテムには絶対に手を出さないタイプだったので、自分の中のNGリストが人並み以上にたくさんありました。でも最近は嫌いだったアイテムにあえて挑戦するのがむしろ楽しい。 今まで着たことのなかった服や靴にチャレンジしたくなったのは、たかが着る服くらいで自分の印象なんて変わらないと思えるくらい、自分自身のキャラクターがはっきりしてきたからなのかもしれません」
ゴールドバックルとツルツル素材ならスポーティなビルケンでも女っぽく履けます
KANAKO’S コメント ビルケンは健康サンダルっぽいスポーティなデザインが私には無縁の靴だと長年思っていましたが、マノロ×ビルケンのコラボサンダルを試しに買ってみたら、意外と形が好きだしすごく履きやすかったんです。今回履いたのはオリジナルデザインの新作で、ツルツルした素材と大きめのゴールドバックルがちょっと女っぽい感じなので、これから私でも履けるかなと思って。 いつだってだらしない格好にビルケンを履きたいという気持ちは全くありませんが、きれいな格好に足元だけ少しスポーティで抜けてる感じがちょっと面白いなと思ってチャレンジしています。
もう絶対にぶりっこには見えないから(笑)、甘い服が着たくなった
KANAKO’S コメント フリルやリボン、パステルカラーなど、世間に媚びたような甘いデザインの服が若い頃はとにかく大嫌いでした。でもそれなりに年を取ってきて、いくら甘い服を着たからってもう私がぶりっこに見えることは絶対ないので(笑)、だんだんと柔らかい色や素材の服を許容できるように。とはいえいきなりパステルピンクのフリルブラウスとかは着れないので、ネイビーのふわふわシフォントップスあたりから少しずつチャレンジしています。 20代、30代のときは大嫌いだった服が今になって着たくなったように、おばあちゃんになって真っ白な髪になったらまた別のおしゃれの扉が開く可能性もある。私自身も含めて、大人になるとあれは嫌い、これは似合わないとNGリストがどんどん増えていくけれど、ファッションも仕事も生き方も、目についた面白いことを取り入れていく柔軟さをこの先も失わないでいたいなと思っています。 ※掲載アイテムで価格が入っていないものは本人私物です。 撮影/長谷川怜実(S-14) 着用・スタイリング/佐藤佳菜子 ヘアメイク/日高 咲(ilumini) 構成・文/堂坂由香
佐藤 佳菜子