虎のソナタ 虎ナインの立派な七夕の夢に比べ虎番は… 「健康第一」「お金」「暑さ対策」…欲まみれ!?
(セ・リーグ、阪神1-2DeNA=延長十回、11回戦、5勝5敗1分、5日、甲子園)朝から、やたら救急車に遭遇した。出勤の際には、交差点でまさかの救急車がすれ違う光景も。その何台かは熱中症の患者を搬送しているんだろう。 とにかく暑い。ジトッとしてモワッ。この空気、油断したら倒れそうになる。テレビのニュースでは「三重県松阪市では39・7度。国内最高」と連呼していた。その声と内容が体温を何度か上げている気がしてきた。 ビルの電光掲示には「外出は避けてください」の文字が。もう、すでに外出してしまっているんだけれど。うだるような暑さで、つぶやく声も小さくなる。 甲子園に到着すると、阪神ナインが練習中。この劣悪な環境でも、屋外で練習するプロ野球選手って、偉いと思う。 やがて、トラ番・邨田直人が、日焼けしたのか、顔を赤く腫らして近づいてきた。 「甲子園は、一塁側ベンチだから、担当記者は直射日光を受けないので、まだマシですよ。昨日までのマツダスタジアムは三塁側ベンチ横が取材場所だったので、地獄でした」 そう言いながら、選手やコーチをおもんぱかっていた。 「筒井(外野守備)コーチの取材をしたくて、ベンチ裏通路で待っていたら、ぐったりして出てこられました」 炎天下の練習は重労働。選手はもちろん大変だが、実はコーチの負担は意外に大きい。特に内外野の担当コーチは、選手にノックの雨を浴びせなければいけない。一番動いている人かもしれない。コーチはみなさん、大変だが、外野守備コーチは特にしんどい。 ぐったりしながらも、丁寧に邨田の取材に応じてくださった筒井コーチ、ありがとうございます。さらに、取材を終えた邨田に対して… 「熱中症に気を付けてね」 なんて優しい気配り。邨田がホロっときたのは、言うまでもない。 その甲子園は「夏のこどもまつり」。ちびっ子たちにはKIDSハッピが配られ、スコアボードは恒例のひらがな表記に。そして、各打者が打席に入る際には「七夕のねがいごと」が紹介されていた。 連覇を願ったり、チームとファンの笑顔を願ったり。極めて立派な夢ばかり。サヨナラホームランを打てますように…というのは佐藤輝だった。