キャスターの辛坊治郎が1月9日、自身がパーソナリティを務めるニッポン放送「辛坊治郎　ズーム　そこまで言うか！」に出演。吉本興業に所属するお笑いコンビ「ダウンタウン」の松本人志氏が、性的行為強要疑惑を巡る週刊誌報道などを受け、「裁判に注力したい」と同社に申し入れ、芸能活動を当面の間、休止することになったことを巡り、「損害賠償請求額の算定が容易になる意図もあるのではないか」と持論を展開した。 【写真】『笑ってはいけない～』会見時の松本人志

【探偵！ナイトスクープ新局長発表】　収録後、囲み取材に応じる新局長就任が発表された松本人志さん＝2019年10月25日午後、大阪市福島区　写真提供：産経新聞社

吉本興業は8日、「ダウンタウン」の松本人志さんが芸能活動を当面の間、休止すると発表した。2023年12月に「週刊文春」が女性への性的行為強要疑惑を巡る記事を掲載したことを受け、「裁判に注力したい」との申し出があったという。 辛坊）名誉毀損訴訟は、提訴前に双方で何度か文書のやり取りをするのが普通です。一般的に、記事を掲載された側は「事実誤認だが、どうしてこういう記事が作られたのか」と質問し、これに対して記事を掲載した側は「記事には自信を持っています」と回答します。決まり文句ですね。こうしたやり取りを数回行った後、最終的に提訴に至るわけです。 提訴する際には、（請求する）損害賠償額を示すことが必要です。このとき、あまりにも非常識な金額を請求すると、裁判所から「嫌がらせを目的とした訴訟」だと判断されることがあります。スラップ訴訟といわれるものです。 ただ、松本さんは全ての芸能活動を休止するそうです。松本さんは多くのバラエティー番組などに出演しています。おそらく松本さんクラスの芸能人が1、2年間、番組やCMなどの出演を全てやめるとすると、損害額は数十億円に上ると思われます。しかも、記事が間違いであれば、損害賠償請求訴訟は正当だと裁判所に判断されます。 仕事を続けながら損害賠償請求をすると、損害額の算定が難しくなります。ですから、松本さんが全ての芸能活動を休止することの意味については、損害額の算定がある程度、容易になるという意図があるのではないかと、私は見ています。