高校生が特殊詐欺を防ぐために立ち上がりました。 北海道内でも被害が増加している特殊詐欺を減らそうと、札幌市内の高校生が詐欺被害防止を呼び掛ける４コマ漫画を作成しました。 （詐欺被害にあった女性）「結局全部で４００万円を振り込んでしまったことになりました」 札幌市内に住む５０代の女性です。 ある日１本の電話がかかってきました。 「あなたの口座が詐欺に利用されている。このままだと逮捕される」 警察官を名乗る男は、逮捕されないためには保釈金を払う必要があると女性に伝えました。 女性は男を信じて現金を振り込んでしまったといいます。 （詐欺被害にあった女性）「身の潔白を証明したい一心だったので、普通の精神状態ではなかった。だまされていると思いたくないという気持ちもあった。私も騙されるなんて思っていなかった」 道内の詐欺被害は増加の一途をたどっています。 ２０２４年はすでに９６件発生していて、被害額はおよそ３億５千万円に上ります。 （西陵高校美術部　松村美樹さん）「美術部部長の松村と申します。よろしくお願いします」 詐欺被害を減らすべく警察とともに立ち上がったのが、札幌西陵高校と札幌山の手高校の美術部員です。 詐欺の手口を伝えるための４コマ漫画を作成することになりました。 漫画の内容を考えるため、実際に店頭で詐欺を防いだコンビニのオーナーに話を聞いていきます。 （札幌山の手高校美術部　下坂雅駆斗さん）「一番多い詐欺は何ですか」 （ローソンオーナー　大澤澄良さん）「僕が経験している中だと、ギフトカードを使った詐欺が一番多い。グーグルプレイというカードを買ってこいと言われたと。何に使うんですかと聞いたらごまかす人もいます。ちょっとおかしいと思い、それは阻止できました」 聞いた話などをもとに、どんな漫画を描くか頭を悩ませる高校生たち。 およそ２か月間かけて描き上げたのが… 特殊詐欺に注意を呼びかける２０作品以上もの４コマ漫画です。 色々な手口がある特殊詐欺をわかりやすく説明しています。 西陵高校美術部の部長・松村さんが書いたのは、恋愛感情を利用する「ロマンス詐欺」に関する漫画です。 マッチングアプリを通じて知り合った男性に、好意を利用されて金をだまし取られる手口を紹介しています。 （西陵高校高校美術部　松村美樹さん）「若い人も詐欺にあうということを分かってもらえたらと思って書きました」 詐欺を防ごうと高校生が描き上げた４コマ漫画は、今月札幌市内で実施される道警の啓発活動などに使用される予定です。