セリオが背もたれ付き4輪電動アシスト自転車の販売を開始。安心なシニア向けモビリティ
免許を返納した後の移動手段のひとつとしても注目
2024年4月1日、株式会社セリオは電動アシスト付4輪自転車『遊歩リベルタ』の一般販売を開始した。同モデルは2023年10月からレンタル・リース等の貸出専用製品として取り扱われていたが、生産体制が整ったことや利用者からの購入希望の声に応じる形で一般販売に踏み切った。 【写真】4輪電動アシスト自転車「遊歩リベルタ」をもっと見る 令和4年の75歳以上の高齢ドライバーによる死亡事故は379件。このうち、ブレーキとアクセルの踏み間違いを含む「操作不適(操作ミス)」は105件(※警察庁 「令和4年における交通事故の発生状況」)にのぼるなど、免許返納の必要性を感じる高齢者が増加している。 しかし特に地方においては、肝心のクルマに代わる移動手段が存在しないという状況が深刻になっており、普通の電動アシスト自転車では、いざ高齢者が乗ろうとすると「ふらついて以前のように乗れない」、「クルマのように買ったものを運べない」など、安全面/利便性に課題があり、クルマの代替というには少し不安な乗り物であった。 こうした社会背景や課題を念頭に、「いつまでも自分のことは自分で」と願う高齢者の免許返納後の選択肢を増やしたい、という思いから四輪で安定して乗れる電動アシスト自転車「遊歩リベルタ」が生まれたそうだ。
高齢者だけでなく、2輪自転車に不安な人にも最適な設計
・発進/停止が安全 4輪で自立し、こぎ出しや停止時に足を接地させてバランスを取る必要がないため、転倒のリスクを気にせずに乗車できる。 ・座りやすい後傾姿勢 ペダルとサドルを斜めに配置し、背もたれも装備することにより、後傾姿勢でゆったりと乗れるようになっている。 ・安定したハンドル操作 前カゴがハンドルと連動しないので、荷物を載せたりカーブを曲がるときでも、ハンドルを取られる心配がない。 ・低床・低重心 跨ぎやすい低床のフレームと低重心の構造で、足を上げにくい高齢者でも安心して乗り降りすることができる。
クルマより安い維持費で、健康維持にも貢献
気になる価格は41万5800円と自転車としては高額な部類であるが、自動車と異なり車検費用不要・メンテナンス費用も安く、車庫不要でどこでも乗れることを考慮すれば、使用するうちに元は取れるのではないだろうか。 また、“電動アシスト自転車”、つまり自分でペダルを漕いで進むというモビリティという特性上、健康の維持という観点でもおすすめできる。 全国のセリオ営業所やモビリティショップ、一部特約店ほかで取り扱われ、従来通りレンタル・リースでの貸出も継続されるそうなので、興味のある方はぜひメーカーに問い合わせてみてほしい。 ちなみに、レンタル(1カ月ごとの短期契約)だと1万8700円/月、リース(長期契約)では6ヶ月プラン:1万7600円/月、12カ月プラン:1万6500円/月で借りることができるため、まず1カ月レンタルしてみて、日常での使い勝手を試して確認してから購入する、という方法もいいかもしれない。 【主要諸元 セリオ 遊歩リベルタ】 全長×全幅×全高:1585×590×1105mm サドル高:670mm(前後調整範囲60mm) 重量:40.5kg 積載性能:前カゴ8kg(29L)、後カゴ18kg(29L) ブレーキ:前後ディスクブレーキ バッテリー:リチウムイオン(37V・9.54Ah) モーター:250W 航続距離:エコモード48km/オートモード42km/パワーモード36km 充電時間:4時間 タイヤサイズ:前輪14×1.95HE/後輪16×1.75HE 本体価格:41万5800円 レンタル価格:1万8700円/月 リース価格:6カ月プラン 1万7600円/月、12カ月プラン 1万6500円/月