【大カプコン展】『モンハン』『バイオ』などのキャラクターが大阪で大行進! ゲーム開発の裏側を実体験できる展示の数々。昔のドット絵作りの苦労もよくわかる内容に
2024年11月20日、カプコンは大阪中之島美術館にて、2025年3月20日~6月22日に開催される“大カプコン展 ―世界を魅了するゲームクリエイション”の展示内容を発表した。 【記事の画像(16枚)を見る】 会場には大阪中之島美術館で学芸課長を務める植木啓子氏に加え、カプコンで『大逆転裁判1&2』や『ストリートファイター』シリーズ、カプコン40周年記念WEBサイト“カプコンタウン”などを手掛けたプロデューサー・牧野泰之氏が登壇。幼稚園のころに『魔界村』に出会ってゲームとともに人生を歩んできたという牧野氏は「ゲーム開発の裏側を見せる展示にしたい」と語った。 牧野泰之氏。 世界地図をイメージしたロゴデザイン。“大”の文字から“世界”がぶら下がっている点にも注目。 こちらはキービジュアル。下のほうはドット絵をイメージ。リオレウスの一部は3Dポリゴン風になっており、よくある原画展とは趣が異なる様子が感じ取れる。 大カプコン展の会場は以下の4つのエリアで構成される。ゲームファンはもちろん、ゲーム知識があまりない子どもたちでも楽しめる内容になっているようだ。 【Round1】カプコンが見たゲームクロニクル 会場の入り口では、ロックマンや成歩堂龍一、アイルーなどおなじみのカプコンキャラクターが来場者といっしょに大行進。彼らとともに会場へ足を踏み入れる感覚が楽しめる。つかみはバッチリとなりそうだ。 また、最初のエリア(ラウンド1)ではカプコンの40年以上の歴史を綴った年表が張り出されている。牧野氏によると、当時のファミコンカセットなども展示したいそうだ。 【Round2】テクノロジー×アート×アイデア ゲームの歴史を語るうえでは欠かせないドット絵。ドット絵は単なるピクセル(画素)の集まりではなく、ハードの性能によって容量の節約や色数の制約の中で、苦労の末表現された産物だ。 このコーナーは牧野氏の肝いりで、当時の開発に携わった方々に話を聞いたり、貴重な資料を集めたそうだ。ファミコン時代、どのような制約下で『ロックマン』のドット絵が描かれたのかが詳しく解説されていたり、当時の仕様書や企画書などがそのまま展示されていたりする。 また、効果音づくりに関するコーナーも。“モンスターハンターライズ』での鎧のカチャカチャ音は、ランドセルを振ったときの音を収録していると”いった感じで、何を使い、どのように作られているのかが提示されるとのこと。 ゲーム作りに興味ある方や、クラシックゲーム好きな方はここで足が止まりまくりそうだ。 【Round3】カプコンが生み出す比類なきファンタジー 後半のコーナーは“カプコンらしさ”を生むこだわりを紹介するエリアとなっている。カプコンキャラの多くは筋骨隆々なものが多いが、単にムキムキに描くのではなく、人体構造の考えかたや描きかたの教典に沿って作成されているのだとか。 また、『ストリートファイター6』の春麗の石膏像を作り、そこにプロジェクションマッピングでリアルな立体春麗を再現するといった試みも。ほかには『デビル メイ クライ』のダンテの展示も予定しているそうだ。 会場では春麗の胸像を使ってデモンストレーションが行われた。真っ白な胸像にプロジェクションマッピングで服や顔が再現されていくのがわかる(スマホで撮影したため正面が白飛びしてしまったが、実際はリアルな質感が感じられた)。 【BONUS STAGE】体験するゲームクリエイション 最後のコーナーでは、ゲーム作りを実際に体験可能。たとえばモーションキャプチャーの体験コーナーではモーションアクターになりきり、波動拳や「異議あり!」のポーズを取ったりできる(実際のアクターは黒いタイツで全身にマーカーを付けたりするが、あくまで体験なので私服のままでいい)。 また、タブレット端末を使ったドット打ちの体験も。カプコンの歴代キャラクターが用意されているので、ドット絵の知識や絵心がなくても楽しめるようだ。作成したドット絵はQRコードで出力され、スマートフォンの壁紙やアイコンとして自由に使えるとのこと。 全部で30コーナー以上を準備中の“大カプコン展 ―世界を魅了するゲームクリエイション”の続報は、2024年12月中旬を予定。さらなる詳細を楽しみに待ちたい。