今永昇太、日本人史上4人目の快記録…優れた適応能力と好奇心「2日くらい前に体重移動でひらめいた動きあった」
◆米大リーグ レッドソックス1―7カブス(26日・米マサチューセッツ州ボストン=フェンウェイフィールド) カブスの今永昇太投手(30)が26日(日本時間27日)、敵地でのレッドソックス戦に先発し、7回途中まで投げて、5安打1失点と好投。02年石井(ドジャース=6連勝)、12年ダルビッシュ(レンジャーズ=4連勝)、14年田中(ヤンキース=6連勝)に続き、日本人投手4人目となるデビュー4連勝をマークした。 ギアを上げた。4―1で迎えた5回2死。なんでもない遊ゴロが送球エラーで2死二塁と一転ピンチになった。「ここは絶対に抑える」。マウンド上で実際に声を出し、続く打者を右飛に仕留めた。6回にはこの試合初めて先頭打者を出し、2死一、二塁となったが、スプリットチェンジでこの日7つ目の三振を奪い切り抜けた。こん身のガッツポーズをくりだし、ほえた。 「2日くらい前に体重移動でひらめいた動きがあった」と今永。セーフティーバントで揺さぶられる場面もあったが、自らグラブトスで処理し、動じなかった。5登板で無傷の4連勝となり「うまくいきすぎているところもある。この信頼を一気に崩さないようにやりたい」と振り返った。 カウンセル監督(53)は試合前、今永の成功の理由に適応能力の高さを挙げた。「非常に好奇心が強い。それに心がとてもオープンだ。また、情報収集に優れている」と3つの資質がその適応能力を生んでいると分析していた。 4勝目はMLB全体で最多タイ。球団史上初めて、デビュー5戦で4勝目を挙げた。0点台をキープした防御率0・98はMLB2位、与四球3は同1位だ。6回1/3は渡米後最長。「まずは進歩だが、やはり、イニングを投げ切るのと途中で終わるのは、投手の力は雲泥の差がある。あそこで淡々とイニングを投げ切る力をつけたい」。さらなる高みを目指していく。 〇…昨オフにポスティングでMLB挑戦を表明した今永の移籍先に最終候補まで残っていたレッドソックス。リモート面談で「投げるボールは、すごくユニークで、米国で力を発揮してもらいたい」とラブコールを送っていたというA・コーラ監督(48)は「素晴らしかった」と脱帽した。同監督はまた、DHで出ていたR・ディバース三塁手(27)が次戦から守備に復帰すると明かし、「マサがDHだ」と27日(日本時間28日)に吉田正尚外野手(30)が6試合ぶりにDHで先発すると予告した。
報知新聞社