給料とやりがい「両取り」の超一流に共通の思考法 「エンジニア的思考」がキャリアアップに効く訳
「数字に弱く、論理的に考えられない」 「何が言いたいのかわからないと言われてしまう」 「魅力的なプレゼンができない」 これらすべての悩みを解決し、2万人の「どんな時でも成果を出せるビジネスパーソン」を育てた実績を持つビジネス数学の第一人者、深沢真太郎氏が、生産性・評価・信頼のすべてを最短距離で爆増させる技術を徹底的に解説した、深沢氏の集大成とも言える書籍、『「数学的」な仕事術大全』を上梓した。 【写真】仕事ができる人は、みな「数学的」だった!『「数学的」な仕事術大全』 今回は「数学的思考」を取り上げ、これからの日本に求められるエンジニア的な考え方とその身につけ方を紹介する。
■求められる「背景にあるメカニズム」を見抜く人材 先日、ある有名企業から取材と対談のご依頼をいただいた際、担当の方が次のようにおっしゃっていました。 「当社はエンジニア的思考が大事だと思っています」 「エンジニア的」とは、「エンジニアのように」ということです。では、「エンジニアのような人」とはどのような人なのでしょうか? その問いに答えるために、まずは次の数字の連なり(数列)をご覧ください。 A:(1、2、4、8、16、…)
B:(1、3、9、27、81、…) C:(1、3、5、7、9、…) じつは、上記の数列は2つのグループに分類することができるのですが、パッと見で気づけたでしょうか。 正解は、AとBのグループ、Cのみのグループです。その理由を解説していきます。 よく見ると、Aは2倍ずつ、Bは3倍ずつ増えています。このように倍々に増えていく構造を持っている数列を等比数列と呼びます。 一方で、Cは2ずつ増えていることがわかります。このように、一定の数ずつ増えていく構造を持っている数列を等差数列と呼びます。
つまり、A、B、Cにはそれぞれ構造、すなわちメカニズムがあり、そのメカニズムの違いによってグループ分けができるのです。 もともとの問いに戻ります。「エンジニアのような人」とは、どのような人なのか。 それは、先の例のような「メカニズム」をすぐに見抜くことができる人のことです。 メカニズムとは、物事の仕組みや構造のことを指します。仕事をするにあたり、その対象のメカニズムを明らかにできる人。これがエンジニア的な人であり、そんな人の頭の使い方が、エンジニア的思考なのです。