「お前らの教育がなってない」保護者の理不尽クレーム 休職に追い込まれた教員は年間6500人超 先生の負担軽減へ「保護者対応の専用窓口」開設
『保護者からのクレームなどの対応は、学校ではなく、市役所が受け付けます』 そんな「専用窓口」を、奈良県天理市が開設した。 「お前らの教育がなってない」学校への理不尽クレーム 先生の負担軽減へ「保護者対応の専用窓口」開設 保護者からの「理不尽な苦情や要求」が、ただでさえ忙しい先生の負担を増やしている。そんな現状をなんとかしようと、奈良県天理市は、学校とは別の「保護者対応の専用窓口」を設置。実際、どんな電話がかかってくるのだろうか。
■保護者からの理不尽なクレーム 休職した教員は過去最多の6539人(2022年度)
小学校の、そうじの時間。子ども同士のちょっとしたいさかいでも先生は、しっかり話を聞き、向き合います。と思ったら、小走りで急ぐことも。 授業はもちろんのこと、準備・丸つけ・生活指導、クラブや委員会活動、そして会議…。先生が「忙しすぎる」ことは、まさに社会問題となっている。この状況で、先生にさらに負担をかけているのが「保護者からの理不尽なクレーム」だ。 関西の小学校で働くAさん。 保護者に呼び出され、怒鳴られた経験が何度もある。 小学校の教員Aさん:きつい感じで『なんでこっちが出向かないとあかんねん。お前らが来い』みたいな感じですね。 例えば… 入学したばかりの1年生の同士が、家で遊ぶ約束をした。 しかし、片方が約束を忘れて外出。 訪れた子は、誰もいない家に勝手に入り、お菓子を食べて、ゲームをしていたという。この出来事の怒りの矛先が、担任であるAさんに向いた。 小学校の教員Aさん:学校に『お前らの教育がなってないからや』と怒鳴り込んできて、『裁判を起こす』と言われたり、『議員と知り合いで、お前を辞めさせることは簡単なんだぞ』というふうに言われたんです。 夜中になっても保護者の怒りはおさまらず、翌日からは、さらに行動がエスカレートした。 小学校の教員Aさん:『ちゃんとお前が教育せえへんからや』ということで、僕の授業を、教室の後ろで腕を組みながら、朝からずっと見ていました。(Q.保護者の話に納得できた?)全く…だって学校関係ないですもんね。もう学校外のことなんで。 事態をおさめるのに1週間ほどかかり、心身に異変が出たと言う。 小学校の教員Aさん:眠れない、眠れない…。でも寝ないといけないし。しんどかったなぁ…ずっとその人のこと考えてるし。 「保護者からの過度な要求や苦情への対応」。これがひとつの要因となり、うつ病などの精神疾患で休職した教員の数が、2022年度に過去最多の6539人にのぼるなど、深刻な事態につながっている。
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