「全員、本人そっくりなんです」日向坂46・正源司陽子が四期生との映画撮影でつかんだもの
コミカルだけどグッとくる青春ストーリー
──正源司さんも自身も、今回主演を経験して成長した部分はありますか? 正源司 今回の撮影では自分の中でたくさん準備もできましたし、監督の熊切(和嘉)さんをはじめスタッフのみなさんが丁寧に演技指導もしてくださったので、演技の面では上達したと思います。特に役作りとかカメラへの映り方の部分は初めての経験だったので、すごく細かいところまで教えてもらいました。 ──熊切監督からはどんな指導を受けました? 正源司 「とにかく自分の中でキャラクターへの解像度を高めていくといいよ」と言ってもらって。その場その場で自分の中の池園のイメージを練って、監督と一緒に答え合わせをしていくようなかたちで撮影していきました。もちろん監督だけじゃなくて、ほかの出演者やスタッフの方々ともキャラクターへのイメージをすり合わせることが大事だということも教えていただいて。そういう細かい部分が物語の構成上すごく重要になってくるので、歩き方とか立ち方のような目に見える部分だけじゃなくて、「池園の好きな色は?」とか「好きなおかずは?」とか、カメラには映らない部分の役作りも日常の中に取り込んでいきました。 ──そこまで徹底して役作りをしたんですね。 正源司 自分の中に池園を入れて、お芝居の最中でも「池園だったらこう思う」というのが自然に出るようになりました。だから撮影が終わったあともしばらく、自分の中の池園が抜けませんでした(笑)。 ──ほかの登場人物たちも、本人のキャラクターが存分に発揮されて生き生きしていますよね。 正源司 カフェでの平尾や平岡もそうですけど、四期生それぞれにコミカルなシーンが盛りだくさんで……羽川恵役の藤嶌果歩と辻坂美緒役の竹内希来里のかけ合いもおもしろくて、自分が出ていないシーンも見ていて笑っちゃうほどでした。もちろん、グッとくるシーンもあるので普段の姿とのギャップも楽しんでいただきたいです。
文=山本大樹 編集=梅山織愛