ミュージカル「燃ゆる暗闇にて」に主演する渡辺碧斗

　俳優の渡辺碧斗が４日、東京・池袋のサンシャイン劇場でミュージカル「燃ゆる暗闇にて」（５日から１３日まで、同所）の公開ゲネプロに出席した。 　同作はスペインの巨匠と言われる劇作家のアントニオ・ブエロ・バリェホ氏の傑作。全盲の生徒のみが通う盲学校を舞台に、「安全で自由な学校」という教育方針のもとでカルロス（渡辺）を筆頭に白杖なしで生活していた。しかしこれまで生きづらさを感じてきたイグナシオ（佐奈宏紀、坪倉康晴のＷキャスト）が転校してくると、変化が。カルロスとイグナシオの対立で学校を混乱に極めていく。 　キャストのほとんどが２０代と若いカンパニー。主演のカルロスを演じた渡辺は「今回の舞台は先生（ドニャ・ペピータ）役の壮（一帆）さんに見守ってもらいながら、同年代で稽古場で作り上げてきて」と最年長の壮に感謝した。一方の壮も「毎日毎日みんなのあがっていくボルテージや技術、作品への思いに背中を押してもらうことが多かった」と互いに刺激的な稽古期間だったという。この日の会見中には笑いが止まらず、作品外での仲の良さも伺わせた。 　上演を前に渡辺は「扱っているテーマは生きている全員に当てはまるテーマ」と舞台設定の盲学校にとらわれないと強調。続けて「個人的には自分の幸せを見つめ直すきっかけや、何かの選択の時に生きる作品になればな」と願いを込めた。