松村北斗が感情の変化を繊細に表現「怒られる楠見もとてもかわいい」ドラマPが“ルカ語”の秘話も明かす<西園寺さんは家事をしない>
松本若菜が主演、SixTONES・松村北斗が出演中の火曜ドラマ「西園寺さんは家事をしない」(毎週火曜夜10:00-10:57、TBS系)の第9話が9月3日(火)に放送される。このたび、本作のプロデューサーを務める岩崎愛奈氏のコメントが到着。第9話放送に向けて注目ポイントを語った。(以下、ネタバレを含みます) 【写真】松本若菜“西園寺さん”を優しく包み込む津田健次郎“横井” ■同居を機に“幸せ”や“家族”について考えるハートフルラブコメ 同ドラマは、「ホタルノヒカリ」などを手掛けたひうらさとるによる同名コミック(講談社「BE・LOVE」連載)が原作。徹底して家事をしない主人公・西園寺さんと年下の訳ありシングルファーザーとその娘の風変わりな同居生活を通して「幸せって何?家族って何?」を考えるハートフルラブコメディー。 アプリ制作会社に勤め、誰もが認める「しごでき」な女性である一方で、“仕事は好き! 家事は嫌い!”という人間味溢れる主人公・西園寺一妃を松本、西園寺さんが勤める会社に転職してきたエンジニアで、実は4歳の娘・ルカ(倉田瑛茉)を育てるシングルファーザーの楠見俊直を松村が演じている。 ■西園寺さん&楠見に関わる登場人物を演じているのは… また、ミステリアスな料理系YouTuber「カズト横井」こと横井和人役で津田健次郎、アプリ制作会社「レスQ」の社員たちをまとめる社長・天野竜二役で藤井隆、入社1年目で西園寺さんのアシスタントとして直属の後輩になり、現在は良き相棒として行動を共にしている武田英美里役で横田真悠が出演。 さらに、ラクに家事ができるよう家事全般をサポートする“家事レスQ”のレシピコンテンツの制作担当・佐藤千沙子を濱田マリ、西園寺さんの高校時代からの親友・小西洋介を塚本高史、同じく親友の宮島陽毬を野呂佳代、西園寺さんの父・康平を浅野和之が演じるなど、個性豊かな面々がストーリーを盛り上げる。 ■本彼氏・横井と順調な交際をスタート!後半戦では怒涛の展開に 8月27日放送の第8話では、本彼氏に昇格したカズト横井と西園寺さんの順調な交際が描かれつつも、ニューヨークからやって来たエリサ(太田莉菜)が楠見と西園寺さんの関係に影響を与える風を巻き起こした。 ラストで楠見が涙ながらに語った「数式を解いたら先に進める、先に進むしかないんだと分かった」という亡き妻・瑠衣(松井愛莉)から受け取った言葉が、第9話以降の展開に布石になるのか…という展開が描かれると、SNSなどを中心に大きな反響を呼んだ。 ■プロデューサー・岩崎愛奈「とてもうれしかったですし、ホッとしました」 ◆涙の楠見がさらけ出した胸中…西園寺さんをどう動かすのか!? 第8話では、号泣しながら自分の気持ちを話す楠見を西園寺さんが抱きしめるというラストを描きましたが、ここはやはりすごく難しい場面でした。 というのも、言葉ではなく、西園寺さんが行動でその気持ちを見せ、受け止める場面でしたし、楠見もまだ整理できないまま溢れる思いをそのまま話しているので言葉が明確ではない。でも、西園寺さんはそんな楠見を丸ごと全部受け止める。若菜さんも「すごく難しい」とおっしゃって何度か一緒にお話をしました。今までで一番、この場面を撮る意味を考えたかもしれません。 脚本を作っている最初の段階では、子どもみたいに泣きながら一生懸命話す楠見を抱きしめる西園寺さんにあるのは“慈愛”なのかなと考えていたんです。でも、これまでの物語を振り返ってみると、ひとつの言葉、既存の単語では言い表せないような感情が西園寺さんに出てきたからこその行動なんじゃないだろうかと思うようになりました。 そこにはおそらく、愛情も友情も、家族愛も絆も、もちろん慈愛もある。西園寺さんの中にある楠見への感情は、きっともう、ひとつの言葉では括りきれない大きなもの。だから、どの感情も内包されているので、見てくださった方がそれをどう受け止めてもどれもがきっと正解なのだと思います。 そういう意味で、第8話はすごく難しいお話でもあったのではないかと思います。言葉にできない表現、既存の単語では表現できないものがたくさんありましたから。 でも、見てくださった方の感想を拝見していたら、私たちが描こうと思っていたその「ひとつの言葉では括りきれない大きなもの」をそのまま受け取ってくださった方がたくさんいてくださって、とてもうれしかったですし、ホッとしました。 ◆またしても「なぜこうなる!?」な2人がおかしくも愛おしい展開に! そんなラストから続く第9話、そこにはやはり、一筋縄ではいかない西園寺さんと楠見の姿があります。あのエモーショナルなラストから「こんなことになる!?」という展開になります。2人はどうしてもヘンテコな方向に行ってしまうんだなと。いい意味で想像を裏切るちょっと変な2人を、愛おしいと思って見ていただけたらうれしいです。 もうひとつの見どころは、西園寺さんの本当の気持ちがどこにあるかを知ってしまった横井がどう動いていくか。横井は今、視聴者の方をはじめ、多くの皆さんに愛されているキャラクターに育っているので、そんな彼がどんな答えを出すのか注目していただきたいです。 西園寺さんを思う気持ちが本物だからこそ、横井には彼女の全てを受け止める覚悟がある。昔の横井だったら違ったのかもしれませんが、今では、自分の気持ちを態度と言葉で示せる人になってきてもいる。それはやっぱり、西園寺さんと再会したからなんですよね。だからこそ、西園寺さんの心の中に誰がいても、何があっても受け止められる横井を描きたかったんです。 なかでも、私自身が原作の中でも大好きなエピソードがあります。彼の人柄と生き方と、そして他者への愛情の注ぎ方を全て表しているようなとてもすてきなエピソードです。それを津田さんに演じていただけるのがうれしい限りです。 津田さん声の美しさは皆さんご存知の通りですが、丁寧に思いを紡ぐ言葉が津田さんのお芝居と声で語られることで、より横井の誠実さや優しさがじんわりと伝わったと思いました。「横井さんって本当にすてきな人だな」と思っていただけると思いますので、ぜひご期待ください。 ◆自分の気持ちが消化できない西園寺さんの百面相を松本若菜がチャーミングに表現 そして、グランピングのシーンも第9話の見どころ。「レスQ」のチームワークも見える楽しい場面ではありますが、その“楽しい”の裏にあるそれぞれの思いが随所に感じられると思います。 若菜さんも松村さんも津田さんも、役の中にある思いをふとした表情ですごくすてきに演じてくださっていて。どのキャラクターにも、きれいごとではない思い…やきもちや戸惑いみたいなものがあって。すごく人間らしい表情が見えた気がします。 たとえば、予告にもある西園寺さんが楠見にイライラしてしまう場面。自分の中の感情を自覚してしまった西園寺さんが、今までみたいにとことんポジティブに真っすぐに振る舞うことが難しくなったんだろうなと思うんです。 自分でもうまく消化できないような感情と出会った時って、自分自身でも戸惑うし余裕もなくなるし、いつもだったら怒らないような場面で怒ってついもやもやイライラしてしまうことってあると思うんです。そして「本当はそういうことを言いたかったわけじゃないんだけどな」と思うところまでがセット。 そういう葛藤って誰もが感じたことあると思います。自分の中に生まれた新しい感情と向き合うことは、西園寺さん自身に更なる“人間らしさ”を加える1つの要素になっているのではないでしょうか。 そんな心の変化を若菜さんがとてもチャーミングに演じてくださっています。怒っている西園寺さんもイライラしている西園寺さんも、どれもかわいくて面白い。これはやはり、若菜さんのなせる技ですね。 ◆空気を読めずに西園寺さんに怒られる楠見が愛おしい! 西園寺さんが怒る一方で、怒られる楠見もとてもかわいいんです。子どもみたいにも見えますが、それって、西園寺さんと一緒にいることでそんな表情が出るように変わってきたんだなと。そう思うと、なぜか感慨深いです(笑)。 そんな楠見がやたら空気の読めない発言をしてしまうのは、西園寺さんと同じく、彼も自分の中に生まれた感情に戸惑っているから。そう思うと、怒られる楠見も空気の読めない楠見もとても愛おしく感じられます。 そんな楠見を、松村さんがまた新しい表情でとてもすてきに面白く見せてくださっているので、ぜひ楽しみにしていてください。そして、そんな楠見を見ていたルカの反応もまた絶妙で! まるで父と娘の立場が逆転したかのようにも見えて、あまりにもかわいくて笑ってしまいました。 私も子どもの送り迎えで保育園に行くと、年上クラスの子が話しかけてくれることがよくあるんですが、ルカと同じぐらいの女の子って、時にとても客観的に物事を見ているなと思ったことがあって。それにおしゃべりがとても上手なんですよね。 とはいっても子どもらしい独特の言い方がある。ルカの言い回しは、脚本の宮本武史さんが語尾などをうまく書いてくださっていて。それがルカのキャラクターとマッチしていて、絶妙な“ルカ語”ができあがっています。 一筋縄ではいかない西園寺さんと楠見の関係性や横井が出す答えなど、たくさんの注目ポイントがありますので、第9話もぜひ楽しみにしていてください。