NHKのオフィスで熱唱した稲葉。「いろんな会場でやってきましたが、まだこんなスタイルがあったんだな」＝東京・渋谷

ロックユニット、B’zのボーカル、稲葉浩志（60）が30日からNHK総合でレギュラー放送が始まる「tiny desk concerts JAPAN」（月曜後11・0）の初回を飾ることが23日、発表された。オフィスの〝小さな机〟でパフォーマンスする米国発の人気音楽コンテンツ。職員も行き交う東京・渋谷の同局内で生声を響かせた稲葉は、新たな音楽体験に充実の笑みを浮かべた。 【写真】「tiny desk concerts JAPAN」の収録をNHKのオフィスで行った稲葉浩志 制作局のフロアの一角がライブ会場と化した。ミーティングスペースに設置された幅3メートル、奥行き3・4メートルの文字通り〝tiny（小さい）〟ステージ。職員の拍手で迎えられたレジェンドは「オフィスでやるって聞いていましたけど、ガチオフィスなんですね」とほほ笑んだ。 「tiny―」は、米公共放送NPRが2008年にネットで始めた音楽プラットフォーム。アーティストがオフィスの小さな机でコンサートをする企画で、距離感の近いパフォーマンスが注目を集め、世界的な人気コンテンツに。これまでテイラー・スウィフトやBTSら多くのスターが出演してきた。その日本版のレギュラー放送が今月30日から始まることになり、トップバッターに選ばれたのが稲葉だ。 10年ぶりにソロアルバムを発表し、全国ツアーを完走したばかりの稲葉は、今月上旬に行われた収録にツアーメンバーを率いて参戦。大物アーティストにとっては超異例の小さなステージに「じっくり味わいたい」と声を弾ませ、ギター、ベース、ドラム、キーボードのクリアな音に合わせて「ブラックホール」「羽」などを特別アレンジで披露した。 職員もノリノリで、稲葉は「お仕事大丈夫ですか？」と気遣いつつも、「各楽器の音が良く聞こえて、気持ちよかったです」と充実の表情。若いアーティストに向けて「また違う音楽体験になるのでぜひやってもらいたい」と期待した。