【山口県】日立製車両のホーチミン地下鉄開業 笠戸事業所で全51両製造
下松市の日立製作所笠戸事業所(佐川哲事業所長)が車両51両すべてを生産、納入したベトナムの最大都市、ホーチミン市の地下鉄「メトロ1号線」が22日に運行を始めた。ベトナムにとって初の地下鉄になる。 ホーチミン市は人口約900万人。メトロ1号線は全長19.7キロで、地下区間は2.5キロ、高架区間は17.2キロ。全線の所要時間は約29分。駅数は14。 このプロジェクトはJICA(国際協力機構)が支援した。日立製作所笠戸事業所はこの路線を走る17編成51両の鉄道車両をホーチミン市都市鉄道管理局から受注。2020年10月に初出荷し、約1年半で出荷を終えた。生産には日立笠戸協同組合(HKK=弘中善昭理事長、30社)の加盟社など下松市内外の関連企業が協力した。
22日の運行開始の様子は在ベトナム日本国大使館のフェイスブックで紹介され、日本語とベトナム語の説明文がついた。伊藤直樹大使が車両に乗り、地下鉄開通を祝うベトナム語の歌「地下鉄はホーチミン市の誇り」をベトナム人の乗客と一緒に歌っている動画もアップされている。 車両の一部を生産した弘木技研㈱の社長で下松商工会議所の会頭を兼ねるHKKの弘中理事長は「我が社にもベトナム人の技能研修生がいるだけに、運行開始を心待ちにしていた。ベトナムの人にいつまでも愛し続けられる地下鉄であってほしい」と期待していた。