横浜、武相がそろってコールド勝ちで3回戦へ 夏の高校野球神奈川大会
夏の甲子園出場をかけた第106回全国高校野球選手権神奈川大会(県高野連など主催)は9日、1回戦2試合、2回戦20試合が行われた。優勝候補の横浜、春の県大会を42年ぶりに制した武相が登場し、そろってコールド勝ちで3回戦に駒を進めた。 ■川崎総合科学は堅実な攻め 等々力球場の第1試合は川崎総合科学が犠打を絡めた手堅い野球で得点を重ね、横須賀総合を下した。 昭和39年の創部以来、初めて夏のシード校となった川崎総合科学は初回の守備で、2死一、二塁のピンチを迎えると、ベンチからすかさず伝令が飛んだ。「『打たれないように厳しく』という指示で、最初の1点を特に大事にするという監督の意気込みを感じた」(主将の6番・諸戸)。内野ゴロに抑え、無失点で切り抜けた。 二回の攻撃では先頭打者の4番・川端が四球で出塁すると5番・芥田が犠打でチャンスを広げる。2死二塁となったところで、7番・中村が右前適時打を放ち、先制点をもぎ取った。 同点に追いつかれて迎えた四回、3番・山田が左二塁打を放つと、4番・川端の犠打で三塁に進塁。6番・諸戸が中前適時打で勝ち越した。7番・中村、8番・武藤が続き、さらに1点を加えた。 投げては、先発投手の星野が「ベンチからの励ましの声に押され、不安はなかった」と再三のピンチにも落ち着いて対処し、4イニングを投げた。2番手の山口も残る5イニングを0点に抑えた。 遠藤順久監督は試合後、堅実な攻めについて「暑さで力は上がってこない。『夏はバントだ』と、きちっと決める練習をしてきた」と自信をみせた。 ■横須賀総合は満塁の好機生かせず 横須賀総合は四回、1死満塁のチャンスを迎えるが得点につながるあと一本が出なかった。主将・水戸部は「つなぐ意識が途切れて悔しい」と肩を落としながらも「自分たちらしく戦えたと思います」と語った。(高木克聡)