退職金制度がない会社は何%?「退職金なし」なら、60歳以降は問答無用で「働く」しかないのか
退職金がない場合は、どのように老後に備えておくべき?
退職金がない場合は老後にかかる生活費を試算し、それに備えておく必要があります。具体的には、現在の生活費から老後のライフスタイルを想定して、老後の生活費を補えるように、現役世代のうちから準備していきます。 例えば、老後の生活費が夫婦で毎月平均25万円だと考えてみましょう。年金は夫婦で月々15万円を受け取れるとします。この状態で老後の生活を、60歳から90歳までの30年間送るとすれば、必要な生活費は9000万円です。 このうち、年金でまかなえるのは30年間で5400万円になりますので、残りの3600万円をなんらかの方法でまかなうことができれば、老後は働かずとも生活できるわけです。 具体的な備えとしては、預貯金や保険のほかに、iDeCo(個人型確定拠出年金)やNISAなどがあります。 とはいえ、退職金なしで老後の生活費を確保しようとすると、それ相応の金額が必要になります。60歳以降は働きたくないのであれば、定年前のできるだけ早い段階から、コツコツと備えておくことが必要です。
まとめ
退職金が支給されることは当たり前ではなく、厚生労働省の調査によると、24.8%の企業では退職金は支給されていないようです。退職金の支給がない状態で、老後は働かないことを想定すると、老後資金は大きな金額を準備することが必要になります。 退職金がないからと、60歳以降も働きつづける必要は必ずしもありません。しかし、退職金を受け取ることができないようであれば、貯金のほかにもiDeCoやNISAなどで、現役世代のうちから準備をしていくことが必要になるでしょう。 出典 厚生労働省 令和5年就労条件総合調査 結果の概況 執筆者:柘植輝 行政書士
ファイナンシャルフィールド編集部