梵天・薪子が選ぶネタ動画
芸人オススメのネタ動画を紹介する企画「今日はどのネタ見よう?」。なぜそのネタが好きなのか、どんな影響を受けたのか、芸人たちが厳選した3本のネタ動画に彼らのレビューを添えて掲載していく。44人目は、梵天・薪子がセレクトしてくれた。 【画像】梵天 ■ センチネル「朝ドラ」 初めて生で見た芸人がセンチネルさんです。衝撃的なほど面白く、しばらく「ウケる」というワードを聞くと、センチネルさんの姿が浮かぶくらい鮮烈でした。そんなセンチネルさんのネタの中でも、一番好きなネタが「朝ドラ」。つかみからオチまで全ボケ・ツッコミの爆発力が異常。2人とも表現力がすごいので、本当に「アフリカいちの元気娘の朝ドラ」を見ているようで、4分間の満足感がすごい。トミサットさん演じる主人公・ムンバのハチャメチャ劇が映像で見えているみたいな気がして、途中で大誠さんが「ごめんトミサット! お前が坊主すぎて入ってこない!」というツッコミを聞いて、「あ!! この人坊主だった!」と思い出すくらい。トミサットさんのパワーあふれるボケに、大誠さんがツッコミを一つも外さないのが見ていて気持ちいいし、「笑顔ってバクテリアなんやで」のパワーワードが聞きたいので、元気がない日に見ることにしています。あとトミサットさんは老害の演技が本物としか思えないくらいうまい。 ■ しゃもじ(現ハンジロウ)「英語の授業」 沖縄方言ネタの最高傑作。沖縄出身の私が言うので、これは間違いない。相方である妹も「完全に同意」と言っているし、うちの母親も同じ意見らしいです。沖縄方言というローカルすぎて県外の人が全く分からない別言語をここまでコントに昇華させるのは「すごい!! かっこいい!!」としか言いようがない。県外と沖縄の人、両方とも笑える沖縄方言ネタはこれ以上のものは出てこないと思ってしまいます。親戚一同が集まるお盆で、居間のでっかいテレビでハンジロウさんのコントを流して皆で爆笑した経験もあいまって、個人的に特別なネタのひとつです。 ■ エバース「ケンタウロス」 「町田さんがケンタウロスになったら」という突飛すぎる設定なのにボケがリアル思考で、そのバランス感覚が天才。「漫才の設定とか切り口って全部やり尽くされてるんじゃないだろうか」とか思ってしまう日もありますが、エバースさんはこのネタに限らず聞いたことない切り口でネタを展開してくれ、ボケツッコミとかも含めてストーリーとして面白すぎます。「わたしが見えてなさすぎるだけで、漫才ってめちゃくちゃ可能性あるんだな!」と自分への鼓舞にもなるので、定期的に何回も見てしまいます。 ■ 薪子(マキコ) 1994年7月20日生まれ、沖縄県出身。2歳差の妹・しおたむと梵天を結成し、2022年4月にプロデビュー。同年9月、芸歴5カ月ながら「女芸人No.1決定戦 THE W」準決勝に進出する。2023年には同大会の決勝に勝ち進んだ。