琉球が2年連続2度目の決勝進出、3P15発と大当たりで川崎に快勝【天皇杯/バスケ】
初優勝を目指す琉球が決勝進出
2月14日、沖縄アリーナで第99回天皇杯全日本選手権大会が行われ、前回準優勝で昨季のリーグ王者、琉球ゴールデンキングスが川崎ブレイブサンダースに98- 70で勝利して2年連続2度目の決勝進出を決めた。琉球は15本成功と3Pシュートが大当たり。ファンの声援をエネルギーにディフェンスで終始川崎を苦しめた。 【写真12点】[天皇杯準決勝]琉球×川崎フォトギャラリーをチェック No.14岸本隆一のディープスリーで幕開けすると、琉球はホームの大声援を受けてディフェンスでハッスル。オープンを作って着実に得点していく。しかし、川崎も慌てない。No.18鎌田裕也のミドルシュートから流れに乗ると、ミスマッチを付いてシュートを決めていく。残り5分で9-9、ここで川崎は4日前にケガから復帰したNo.22ニック・ファジーカスを投入。高さを生かしてゾーン・ディフェンスを展開する。しかし、琉球はスリーが好調。No.14岸本、No.4ヴィック・ローが続けて射抜く。その後もNo.88牧隼利の3Pシュート、No.9渡邉飛勇のアリウープでスコアを伸ばし、24-15で1Qを終えた。 2Q序盤は互いにディフェンスが目立つ展開に。川崎はNo.0藤井祐眞がスピードを生かしてディフェンスを撹乱。オープンの選手にパスするとNo.42益子拓己がシュート力を見せたが後が続かない。ディフェンス・リバウンドを確実に奪う琉球はNo.88牧、No.4ロー、No.10荒川颯が3Pシュートで追加点。残り4分半で20点差までリードを広げる。クォーター終盤、川崎はNo.22ファジーカスがNo.12野﨑零也の3Pシュート、さらにNo.0藤井がブザービーター3Pをねじ込んだが、琉球の45-27でハーフタイムを迎えた。琉球は前半9/14と3Pシュートが好調。ディフェンスリバウンドでは17本と6本差を付けた。 3Q、川崎はNo.22ファジーカスがけん引。ピック&ポップから3Pシュート、さらに武器であるフローターで得点するとNo.25ロスコ・アレン、No.12野﨑らが続く。しかし、琉球の3Pシュートが落ちない。前半はタッチが今一つだったNo.30今村佳太が3Pシュートを連発させると、トップからNo.14岸本も3Pシュートを成功。残り4分で30点差とする。その後、川崎は運動力がアップ。トランジションからNo.7篠山竜青、No.アレンらが得点につなげたが、琉球が3Q終了時で76-51とした。 そして4Q、25点を追う川崎は4Q、No.7篠山が気迫を全面に出してプレーするとチームのエネルギーがアップ。バックコートからプレッシャーをかけ、ターンオーバーを誘発。さらにスティールも出てNo.22ファジーカスの3Pシュート、No.0藤井のレイアップなどで得点につなげる。それでもこの日の琉球を、長く止めるのは困難だった。No.88牧、No.7ダーラムの3Pシュート、No.53カーク、No.45ジャック・クーリーのインサイドなどで得点を重ねた琉球が98-70で快勝した。試合後、アリーナに集まった両クラブのファンたちは、川崎コールでその健闘を称えた。 勝利した琉球は、まず桶谷大HCが「川崎の皆さん、熱いゲームをありがとうございました。選手たちはインテンション高いディフェンスをしてくれ、隙のないキングスのバスケができたと思います。まだまだシュートが入らず、不安定になったりすると思いますが、ディフェンスを頑張ってこういうゲームを増やしたいと思います。そして今年こそ天皇杯を取りたい。(決勝が行われる)さいたまスーパーアリーナをキングスで埋めてください」とファンに呼びかけた。続いてNo.88牧は「チームとしてやりたいディフェンスを体現できたし、オフェンスでもボールが回ってやりたいことができたと思います」と語ると、自身が埼玉県出身であると語り「さいたまでバスケをしてないので楽しみです」と笑顔、No.14岸本もマイクに向けて「皆さん、埼玉で会いましょう」と語った。 スタッツを見ると、琉球はNo.4ローが15得点、No.14岸本が14得点、No.53カークが13得点、No.7ダーラムが12得点、No.88牧が11得点、No.45クーリーが10得点となんと6人が2桁得点。22/36(61.1%)という2Pシュートもさることながら、3Pシュートはなんと15/36(41.7%)。リバウンドでも44-29と上回るなど攻防でいい数字を出せた試合だった。