【ガーデニング】「源氏物語」の作者と同名の花も! 花言葉は「愛され上手」など
2024年の大河ドラマ「光る君へ」は平安時代に活躍した女流作家の紫式部が主人公。「源氏物語」は紫式部の代表作で、全54帖もの長編物語の中にはさまざまな植物が登場します。 源氏物語の作家・紫式部の名前はなぜ植物「ムラサキシキブ」なのだろう? 園芸品種「コムラサキ」から考える 今回は源氏物語の著者である紫式部の名前と関係性が高い植物を紹介。 同名の花「ムラサキシキブ」は市販でほとんど流通していないため、園芸品種が出回っているムラサキシキブ属「コムラサキ」の魅力や育て方を参考価格とともに紹介します。命名の由来や花言葉も見ていきましょう。 ※編集部注:外部配信先ではハイパーリンクや図表などの画像を全部閲覧できない場合があります。その際はLIMO内でご確認ください。
「光る君へ」主人公の紫式部と同名の「ムラサキシキブ」「コムラサキ」とはどんな植物?
日本では北海道から沖縄にかけての山林に自生する落葉低木。花や実が美しいことから、古くから親しまれています。耐寒性耐暑性ともに強く、強健な性質で育てる手間がかかりません。 ムラサキシキブはもともと「ムラサキシキミ」という名前で呼ばれていました。「ムラサキ」は実の色を表し、「シキミ」は実をたわわに付けるという意味合いがあります。 その後「ムラサキシキブ」へと名前が変わっていった理由は定かではありませんが、名前の音の響きや美しい紫の実が、源氏物語の作者である紫式部をイメージさせたと言われています。 花言葉は「愛され上手」「聡明」「上品」。小さな実がキュートで愛らしく、紫式部のように賢さや気高さを感じさせることから、この花言葉が付けられたのでしょう。 「ムラサキシキブ」はほとんど市販されていないため、園芸品種が出回っている「コムラサキ」について本記事では紹介します。 <コムラサキ> ・ムラサキシキブ属 ・落葉低木 ・原産地:日本・朝鮮半島・台湾 ・草丈:1~2メートル ・開花期:6月頃 ・花色:ピンク ・参考価格:500~1000円前後(3号ポット苗)
コムラサキの魅力
●色鮮やかな紫の実 ムラサキシキブの実は直径3ミリほどの大きさで、濃い紫が鮮やか。 秋になるとツヤツヤのブドウに似た小さな実が鈴なりに付きます。 赤い実が多い中、紫の実は存在感バツグンで、シックな雰囲気です。 ●ピンクの花が可憐 主張し過ぎない花姿が可憐で奥ゆかしさがあり、日本らしい趣を漂わせる花です。 6月頃に淡いピンクの花が咲きます。実の華やかさに比べると花は控えめな印象で、近寄ってよく見ないと気づかないほど。 ●葉は紅葉も楽しめる 細長く伸びる茎に左右対称に付く葉。 ほっそりとした葉の表面には短い毛が生え、触れるとかすかによい香りがします。 明るい緑の葉は秋になると黄色く紅葉し、季節によって変化する葉色も楽しめます。 ●さまざまな飾り方ができる さまざまな花を集めて花束にすると、鮮やかな紫の実がアクセントになってオシャレな花姿です。 長い枝にビッシリと紫の実がなるコムラサキは、切り花としても利用価値があります。花瓶に1枝挿すだけで風情のある生け花に。 乾燥しても実はそのまま残るので、ドライフラワーやリースにもよく利用されています。