“奇人”ななまがり・森下直人の意外な素顔…冠番組「パラレルバラエティ」でやりたい放題(鈴木旭/お笑い研究家)
お笑いコンビのななまがり(森下直人・初瀬悠太)がジワジワと存在感を増している。11月16日放送の「ゴッドタン」(テレビ東京系)では、ビスケットブラザーズとともに“東京03をアップグレード”するべく新作コントを提供。パラレルワールドからやってきた3人が中腰リズムネタを披露する、というキャラコントをディレクションし東京03を新境地へと導いた。 【写真】「反ワクチン団体」のデモに参加中の元グラドル・小出広美さん 最近では、初瀬が収録日当日に起きたエピソードの面白さで勝負するトークバトル「即今日話」(テレビ東京系)、森下が「開演まで30秒!THE パニックGP」(日本テレビ系)に出演するなど個々での露出も目立つ。とはいえ、何より腹を抱えて笑ったのは10月に放送された「ななまがりのパラレルバラエティ」(BSよしもと)だ。 同番組は、初瀬が気絶してパラレルワールドのワイドショー「ザ・ワイドチョパネ」に迷い込むところからスタート。ピラフ握りMCのチョパネ%ノ助(森下)、コメンテーターであるチーターの毛に潜むダニ数え師(ジェラードンのアタック西本)、パメラ大学リュ学部准々々々々々々教授(レ・ヴァンの九条ジョー)の中に交じり、異世界ゲストの初瀬が番組で奮闘する。 パラレルワールドの出来事を取り上げる「異世界フラッシュニュース」をはじめ、番組出演陣だけが脳内でVTRを見られる“最新ダイレクトVRシステム”を使った賃貸コーナー、MIXIの反応をピックアップする「瞬間視聴率ランキング」など、カオスな展開に終始戸惑い続ける初瀬が妙に面白い。また、森下はコーナーやCMごとにキャラを変え、全てのVTRに出演。バカバカしくも熱量の高さを感じる番組だった。 今年は、結成16年以上の漫才師による大会「THE SECOND」グランプリファイナルに進出し、ネタでも実力を発揮したななまがりの2人。一方で、森下は「自宅で飲食ができない」などのエピソードを持つ“奇人”としても知られてきたが、実は面倒見の良い先輩の一面もあるようだ。 ■実は後輩思い 11月17日放送の「YOI-KARA」(FM NACK5)の中で、ストレッチーズの福島敏貴は「M-1グランプリ」3回戦敗退が決まった数日後、森下から「サウナ行くか」と誘われたエピソードを明かしている。定期的にサウナに行く仲ではあったものの、その日は飲食店に移動後、珍しく朝4時まで森下から熱いアドバイスをもらい感激したという。 ただ、福島がトイレに行った隙を見て、偶然隣席にいた見知らぬ後輩芸人が森下に挨拶したようで、帰り際に「俺がイタい先輩みたいになっちゃったじゃねぇか! 恥ずかしいよ」と怒られたそうだ。親身になって落ち込んだ後輩を励まし、その姿を見られた恥ずかしさで今度は怒る。森下が後輩から慕われる理由がわかるような気がした。 (お笑い研究家・鈴木旭) ◇ ◇ ◇ お笑い芸人の失言はコンスタントに発生するが故か、この人はそろそろ許された感が出てきたようだ。【もっと読む】フワちゃんは許された? 結婚式出席に《元気そうで》と冷静な声相次ぐ一方、オワコンの懸念も…では、やす子への暴言で大炎上したフワちゃんへの最近の世論について伝えている。