国内女子ツアー今季唯一の“18番パー3” 狙いを大会側に聞いた
◇国内女子◇パナソニックオープンレディース 事前(25日)◇浜野GC(千葉)◇6669yd(パー72) 【画像】原英莉花の今週のキャディは 会場を浜野GCに移してから、今回で5度目の開催を迎える本大会。今年は、前年大会からアウトコースとインコースを入れ替え、国内女子ツアーでは2008年「ワールドレディスチャンピオンシップサロンパスカップ」(東京・東京よみうりCC)以来、18番がパー3(186yd)に設定された。 トーナメントプロデューサーを務める佐草伸吾氏の発案によるもの。コース設計を手掛けた井上誠一氏の思いや意図を崩さぬよう最大限配慮した上で、関係者やコースのメンバーらの承諾を得て実施に至った。
佐草氏は、今回の入れ替えについて以下の3つの“狙い”を挙げた。 1つ目は「競技運営をスムーズにするため」。毎年4月下旬から5月上旬に開催される本大会は、悪天候に悩まされてきた。前年も最終日は雨に降られ、勝みなみが制した2019年大会は雷雲接近で競技が約2時間半中断し、プレーオフが行われた18番(今大会の9番)がパー5だったこともあり、試合が終わったのは日没間近の午後6時20分過ぎ。暗闇の中で表彰式が行われた。プレーオフをパー3で行うことで、競技をスムーズに完遂する狙いがある。 2つ目は「大会をさらに盛り上げるため」。本大会と国内男子ツアー「パナソニックオープン」では毎年「ザ・ギャラリーホール」というイベントを開催(土、日のみ)している。ギャラリースタンドにマイクを持ったDJを配置し、選手のプレーと連動したLEDビジョンも設置。選手とギャラリーが一体となって大会を盛り上げる仕掛けとして定着してきた。それを18番で行うことで、「お客さんがたくさん入って盛り上がる空間を作ることで、選手たちがそれに刺激されて気持ちがグッと入るようなホールを作りたかった」。決着をさらにドラマチックに演出する。 3つ目は「浜野GCの新たな魅力をゴルフファンに伝える」こと。アウトとインを入れ替えたことで、これまでテレビ中継で放送されなかったホールが映り、視聴者に同コースの新たな魅力に気づいてもらう。「ネット配信では1番からやっているけれど、テレビではいつも同じホール。このコースは1番から9番にも良いホールがいっぱいあるので、それを見せたかった」という。