新型GRヤリスのカスタマイズ・アイテムを発表

「GRパーツ」を装着した新型GRヤリス。見た目だけでなく空力性能の向上にも寄与するエアロ・キットをはじめ、各種パーツが用意される。

「モデリスタ」や「TRD」ブランドなどで、「TOYOTA GAZOO Racing」（トヨタ・ガズー・レーシング）による「GRパーツ」を手がけているトヨタカスタマイジング＆ディベロップメントは、マイナーチェンジを受けた新型「GRヤリス」のカスタマイズ・パーツを新たに発表した。 【写真26枚】新型GRヤリスの個性と走りをさらに際立たせるトヨタ・ガズー・レーシングが手掛けたカスタマイズ・パーツ、「GRパーツ」を装着したGRヤリスの詳細画像をチェック ◆テーマはマックス・パフォーマンスGRパーツ 同社は上記のブランドを問わず、カスタマイズ・アイテムやコンプリート・カーなどにそれぞれテーマを掲げているが、新型GRヤリスでは「Maximize Performance by GR PARTS」（マックス・パフォーマンスGRパーツ）という企画コンセプトを打ち出した。いずれのGRパーツも新型GRヤリスのパフォーマンスを最大化させるべく送り出されたアイテムになっている。 ◆街乗りからサーキットまで 具体的には、「街乗りからサーキットまでを気持ちよく走ることができる」という考えのもとに開発が進められた。日常の通勤や買い物などの街乗りでは、狭い道路事情や混雑した道路でも取り回しの良さを感じさせ、オフタイムにドライブを楽しむ際には、ワインディングやサーキットなどで舵角が一発で決まり、意のままに愛車を操れるハンドリングの良さを実感できることを狙いとしている。 ラインナップは多彩で、空力アイテムでは「GRエアロパーツ・セット」の設定がトピックスだ。フロントとサイド、リアバンパー、ルーフ・スポイラーの4つのアイテムを追加することで、後輪の接地性を高め、コーナリングから加速時の安定感をさらに高めた。「GRエアロパーツ・セット」のホイールアーチ部にはGRパーツのアイコンともいえる形状が採用されただけでなく、新型GRヤリスに最適化したことでダウンフォースを発生。さらに左右の張り出し部分が低重心さを印象づけ、スポーティなムードを高めることができる。 ◆機能美を追求した形状 「GRフロント・スポイラー」は機能美が追求されたシンプルでシャープな形状がスポーティなスタイリングに寄与。同時に左右のロールを抑える効果があり、見た目以上に重要な空力効果を発揮するアイテムでもある。 「GRサイド・スカート」はサイド・スカートからつながるリアサイド・スポイラーにより、踏ん張りの効いたワイド感を強調。スポイラー中央のディフューザー・フィンが存在感を高め、スポーティな後ろ姿に変身させることができる。機能面ではディフューザーで車体下面の空気を素早く引き抜くことで後輪の接地性を向上させるという。 ◆ハンドリング性能向上に寄与 「GRリア・バンパースポイラー」は高さと形状をミリ単位で調整することで、フロントとの空力バランスがとられている。また、車両後方の風を上方向にはね上げ床下の空気がより引き抜かれることで、リア・ディフューザーだけでなくGRフロント・スポイラーの効きも向上するという、ひとつで2つの効果を高めることができる。 「GRルーフ・スポイラー」は、エアロ・スタビライジング・フィンがピラー付近の風流れを整流し、直進安定性の向上と左右のロールに作用し、車両のふらつきを抑え、ハンドリング性能向上に寄与するとしている。 GRエアロパーツ・セットはGRフロント・スポイラー、GRサイド・スカート、GRリア・バンパースポイラー、GRルーフ・スポイラーの4点で23万1000円。なお、それぞれのパーツ単体での販売は行われていない。 ◆ホイールは車種専用開発 足元では、ドレスアップ効果をもたらすのはもちろん、タイヤのグリップ向上を実現する「GR18 インチ鍛造アルミホイール＆タイヤ・セット」にも注目だ。 18インチ鍛造アルミホイールは車種専用開発が行われ、ハイグリップ・タイヤに負けない剛性が確保されている。また、路面からの入力を効率良く分散させることで安定したロードホールディング性能を発揮する15本スポークを採用。表面処理は、「ブラック×切削光輝」のツートーン・カラーで、外周部の切削部がアイキャッチとなっていてスタイリッシュなムードを放っている。 価格は、タイヤ空気圧警報システム付き車が72万6000円（1台分）、タイヤ空気圧警報システム無し車が70万4000円（1台分）となっている。 ◆ハンドリング向上にこだわる また、ハンドリング向上に寄与するヤマハ発動機製のGR「パフォーマンス・ダンパー」セットは、ボディ前後に取り付ける車種専用設計のボディ用ダンパー。ハンドリング向上にこだわり開発されたもので、意図どおりのライントレース性を実現することでコーナリング中の修正舵を減らし、気持ちよくコーナーをクリアできるという。 街乗りでも扱いやすいコントローラブルな「GR ブレーキ・パッド」も設定。街乗りでも同乗者にも優しいコントローラブルなブレーキ・タッチは、サーキットでも扱いやすく、狙ったポイントでクルマを減速させることが可能。ブレーキ・ペダルの踏込み量（踏力）に比例した制動力になるように、開発ドライバーが専用セッティングを行われた。 GRパフォーマンス・ダンパー・セットは14万8500円（フロントとリアをセット）。GRブレーキ・パッド・セットは7万400円（1台分）となっている。 ほかにも、改良前モデルから好評だという「GRスポーツ・サイドバイザー」や「GRインテリア・パネル・セット」なども設定されていて、新型GRヤリスをさらにスポーティに昇華させるアイテムが揃っている。 文＝塚田勝弘 （ENGINE WEBオリジナル）