【漫画】見知らぬおじいさんが語った生々しい“第二次世界大戦”の記憶 息を飲む衝撃のエピソードに「“終戦の日”に読めて良かった」「心に響きました」の声
コミックの映像化や、ドラマのコミカライズなどが多い今、エンタメ好きとしてチェックしておきたいホットなマンガ情報をお届けする「ザテレビジョンマンガ部」。今回は、『知らないおじいさんに突然話しかけられた話。』を紹介する。作者の城之内さんが、8月15日にX(旧Twitter)に本作を投稿したところ、12万件を超える「いいね」やコメントが多数寄せられた。本記事では、城之内さんにインタビューを行い、創作の裏側やこだわりについて語ってもらった。 【漫画】駅で出会ったおじいさんが話してくれた貴重な戦争体験談に「受け継がなければなりませんね」の声 ■駅の待合室で出会ったおじいさんから聞いた戦争体験談 20年ほど前、城之内さんと友人が駅の待合室で電車を待っていたときのこと。「お嬢さんたち、〇〇高校の生徒さん?」と知らないおじいさんに声をかけられて「え、はい…」と答えたところ、「ぼく昔ね、戦争に行ってたの」とおじいさんは話し始める。 突然、初対面のたまたま近くに座っていたおじいさんから話しかけられた城之内さんたち。「へー…えっと第二次世界大戦ですか」と相槌を打つ。すると「そう。ジャングルの中で鉄砲持ってね」と身振り手振りを交えながら話すおじいさん。最初は戸惑っていた城之内さんたちだったが、「まるで昨日のことのように話すなぁ」といつしか真剣に耳を傾けていた。 おじいさんがジャングルで戦っていたとき、空からいくつもの爆弾を落とされたことがあったそう。近くにあった木が爆発し、飛んできた破片で腕を負傷してしまったおじいさん。そのとき負ってしまった傷を見せながら、おじいさんの話は続く。 腕を負傷して「痛い痛い」「死にたくない!」ともがき苦しんでいる真横で、“ヒュッ”と音がする。すぐ横に爆弾が落ちてきたことに気づいて、血の気が引くおじいさん。爆弾はほんの1メートル横、すぐ足元に落ちてきており…。 この漫画を読んだ人たちからは、「“終戦の日”に読めて良かった」「心に響きました」「受け継がなければなりませんね」「だれかに聞いて欲しかったんだろうね」など、多くのコメントが寄せられている。 ■こだわりは、爆弾が落ちてきたシーンにぞっとしてもらえるようなページ送り ――『知らないおじいさんに突然話しかけられた話。』を創作したきっかけや理由があればお教えください。 創作とは少し語弊があり、誤解を生みかねないのでまずお答えしますと、戦うシーンは確かに私のイメージで描きましたが、おじいさんからお話を聞いたことは事実となります。 私は子どもの頃から絵を描くことが好きで、漫画にも興味がありました。そして高校生の当時、おじいさんから聞いたお話をいつか漫画にしたいと思っていましたが、イラストを描くことと漫画を描くことは勝手が違い、上手くまとめることが出来ずにいました。 長い時間を置くことで、ようやく短い漫画にまとめることが出来るようになったと感じたので、終戦の日が近いことをきっかけに描くことを決めました。 ――すぐ足元に爆弾が落ちてきた時の表情が非常に印象的で、引き込まれてしまいました。本作を描いたうえで「こだわった点」あるいは「ここに注目してほしい!」というポイントがあればお教えください。 爆弾が落ちてきたシーンにぞっとしてもらえるように、ページ送りにこだわりました。おじいさんからお話を聞いた時、何より印象に残った出来事だったので、読者にもそれを体感してほしいと思いました。 ――特に気に入っているシーンやセリフがあれば、理由と共にお教えください。 15ページのおじいさんの語りから漫画の描き手、そして読者へ渡っていくシーンが気に入っています。時代が進み、当時の出来事を直接語れる方はどんどん減っていきます。もう生の声を聴くとこは出来なくても、間接的になっていったとしても、そういう歴史があったことを繋いでいってほしいと願いを込めて描いたからです。 ――普段作品のストーリーはどのようなところから着想を得ているのでしょうか。 主に自分が見聞きしたことからになります。体験したことや、本や映画で印象に残った要素を組み合わせ、想像を膨らませて肉付けしていくことでストーリーを考えたりしています。 ――作画の際にこだわっていることや、特に意識していることはありますか。 ふきだしの配置をこだわります。できるだけ右から左へ順番に視線を送れるように、セリフ配置を考えることが多いです。 ――今後の展望や目標をお教えください。 普段はファンアートや二次創作を気まぐれに描いていますが、今後はもっとオリジナルの創作も描けていけたらと思います。 ――作品を楽しみにしている読者へメッセージをお願いします! 今後もしオリジナルの作品を描くことが出来た際は、お楽しみいただければ幸いです。