岡崎紗絵、『GTOリバイバル』初の教師役で反町隆史から受けた影響 「マインドが変わった」
岡崎紗絵が『オールドルーキー』以来の共演となった反町隆史から学んだこと
ーー岡崎さんと反町さんといえば、2022年に放送された日曜劇場『オールドルーキー』(TBS系)で、社長と秘書という関係性を演じられていたのも記憶に新しいです。担任と副担任という今回の関係性とも繋がる部分がありますね。 岡崎:『オールドルーキー』で共演させていただいた経験はものすごく大きかったです。『オールドルーキー』で初共演させていただいたときは緊張感があったんですけど、今回は反町さんの人柄を知った上での共演だったので、そういった意味でのやりやすさはありました。今回はじめましてだったら、作品に対するプレッシャー的にももっと緊張していたと思いますし、距離感もなかなか掴めなかっただろうなと。『オールドルーキー』での経験があったからこそ、物語により深く入り込めた部分はすごくありました。 ーー岡崎さんから見て、反町隆史さんはどういう方ですか? 岡崎:オーラがものすごいんですよ。だから『オールドルーキー』のときは簡単に近づけないなと思っていて。でも、意外とお話をしてださる方で。今回再会したときも、「またよろしく!」みたいに言ってくださって、それで緊張がほぐれました。また共演できて嬉しかったです。 ーー反町さんと鬼塚にはどこか通じる部分もありそうですね。 岡崎:鬼塚先生のようにみんなを動かしていくパワーは反町さん自身からもすごく感じました。『オールドルーキー』のときもそうでしたが、後輩たちのことを常に考えてくださる方で、本当に優しさに溢れていて。私たち他のキャストが言葉に出さずに「もうちょっとこうしたほうがよかったかな」みたいな仕草や表情をすると、すぐにそれを察知してくれて、「もう1回やる?」と声をかけてくださるんです。そういう器の大きさを今回はより感じました。 ーー今回のドラマでもさまざまな生徒が出てきますが、岡崎さん自身はどういうタイプの高校生でしたか? 岡崎:え~、どうですかね……。でも楽しいことは大好きな高校生でした。体育祭や文化祭など何か行事があるとそれにまっしぐらになるタイプでした。夏休み返上で準備をしたり、とにかく“いいものにしたい”という思いが強かったですね。どうやったら楽しくなるかを考えるのがすごく好きでした。 ーーそれは今でも変わらずですか? 岡崎:そういう性格的な部分は今も変わらないですね。人とお話しするのが大好きですし、連続ドラマの現場とかでも、約3カ月という短い時間の中で、共演者の方とどれだけコミュニケーションが取れるかを大事にしたいと思っているので。 ーー高校時代の自分に何かアドバイスをするとしたら……? 岡崎:わ、なんて言おうかな……。「もうちょっと柔らかくていいよ」ですかね。 ーーその心は? 岡崎:学生の頃は、「こうしなきゃいけない」「ああしなきゃいけない」という先入観がすごく強かったんですよね。それでがんじがらめになってしまって、うまくできないこともあったりして。自分のことを責めすぎてしまうというか、とにかく絶対に前に進まなきゃいけないという固定観念が強かったんだと思います。 ーー自分自身に厳しかったと。 岡崎:そうですね。初めて挑戦することでも、絶対にできなきゃ嫌だったんです。傍から見たらできなくて当たり前のことでも、当時の私はできないと嫌でした。負けず嫌いだったんですよね。でもそれは、できないことが嫌というよりは、できないことをずっと悔しがっている自分のことが嫌だったんです。何かできないことがあると、なんでできなかったのかを延々と考えてしまって、後ろばかり見てしまっていたというか。だから、後ろばかりを見るのではなく、できないことを認めてあげて、どうやって前に進んでいくのかを考えていくことの方が大事だよ、と言ってあげたいですね。自分に対して厳しいことはいいことだと思うんですけど、私の場合は反省ばかりしていて、全く改善しなかったので。 ーーそれは大人になってから変わったんですか? 岡崎:完全に抜け切れているわけではないと思いますけど、歳を重ねて柔らかくなって、ある程度余裕は出てきた気がします。今は切り替えのスイッチがあるイメージで、早い段階で考えるのをやめて、次にどうするかを考えていくようになりました。でも考えてしまう癖は自分のベースにあるので、その“切り替え”をさらにうまくできるようになりたいです。 ーーありがとうございます。では最後に、『GTOリバイバル』に参加して、岡崎さんが新たに感じたことや得た気づきがあれば教えてください。 岡崎:『GTO』26年ぶりの復活ということで、反町さんの26年分の思いや熱を、現場にいる人間として一番近くで感じました。『GTO』という偉大な作品ではありますが、反町さんが仲間として迎え入れてくださって、みんなで一緒に作っていく感覚があったんですよね。いい作品を作りたいという気持ちが、みんなに芽生えていたと思います。私にとって、「作品づくりってこういうことだよな」と改めて思わせてくれた現場が、この『GTOリバイバル』でした。 ーー岡崎さんにとっても大きなものを得た現場だったと。 岡崎:反町さんのおかげでみんなが熱くなれたと思いますし、反町さんが愛で現場を包んでくださったことで、私たちもチャレンジすることの大事さを改めて実感しました。反町さんがきっかけを与えてくださって、私たちのマインドも変わった気がします。『GTOリバイバル』は、そういう気持ちを強く思わせてくれた作品でした。
宮川翔