まだ装着してないの? 「雪降り始めたよ?」 覚えておきたい「冬タイヤ」の違い! イマ「履くべきタイヤ」とは
それは凍結路性能です。 スノータイヤやオールシーズンタイヤは、基本的に「雪柱せん断力」という性能を使って雪道を走ります。 これはトレッドに刻まれた深目の溝に雪を取り込んで雪の柱を作り、それを踏み固めるようにグッと圧力をかけ、そして回転と共に蹴り出します。 これを連続することで前進するトラクションを得る仕組みです。制動時にはブロックのエッジを雪面に引っかけるようにして止まります。 トレッドに雪を取り込めるような雪質では問題ないのですが、雪がほとんどない凍結路ではスリップしやすいという弱点があります。 夏冬の性能を併せ持つために低温下ではゴムが硬くなり、トレッド面の路面への密着力が弱まります。 その結果、グリップやトラクションが低下して、進まない・止まらないという事態に陥ることになります。 スタッドレスタイヤは極低温でも柔軟性を失わないゴム素材を使用しているだけでなく、トレッドパターン内のサイプによって、接地面が十分に路面に押しつけられるようにできています。 また凍結路でのスリップの原因になると言われている水膜を、サイプや微細な孔によって取り除き、トレッドと路面の間の摩擦係数が高まるのを助けます。 もちろん雪柱せん断力も持っているので、20cm程度の新雪であれば前進も可能です。 ※ ※ ※ 最近では特定の一般道でも、「タイヤチェーン規制」が実施されるようになりました。 この規制が実施された場合、仮にスタッドレスタイヤと4WDの組み合わせでもチェーンなしでは通行できません。 そのため、冬のドライブ時にはタイヤチェーンは必ず愛車に積んでおきたいものです。
山崎友貴