アーセナル14季ぶりのCL8強進出！ 死闘の末のPK戦で守護神ラジャが気迫の2セーブ
最後は守護神がヒーローに
UEFAチャンピオンズリーグラウンド16・2ndレグ、アーセナルとポルトが対戦した。 1stレグで1点のビハインドを負ったアーセナルは、現状のベストメンバーといえる布陣で臨む。ハイプレスからボールを奪い、人数をかけてゴールを目指す。 一方でポルトはボールを持ったときはのらりくらりと振る舞い、時間をかけてアーセナルの焦りを誘う。そうかと思えば積極的なプレスも見せ、短いカウンターからアーセナルのゴールを脅かす。 アーセナルはブカヨ・サカのいる右サイドからポルトの守備を崩そうと試みるが、なかなかこじ開けることができない。じりじりと時間が過ぎるなか、41分についに均衡が破れた。ペナルティエリア左手前付近から、マルティン・ウーデゴーがDFを巧みにかわして裏にスルーパスを送ると、走り込んでいたのはレアンドロ・トロサール。トロサールはブロックに入ったぺぺの股を抜くシュートをゴール右隅に突き刺し、アーセナルに待望の同点弾が生まれた。 後半に入ると、ポルトのプレスを回避しながらアーセナルがビルドアップを試みる時間が続く。67分には長いボールに走り込んだカイ・ハフェルツがGKディオゴ・コスタ、ぺぺと交錯し、こぼれたボールをウーデゴーが流し込む。ゴールかと思われスタジアムは沸いたが、その前の接触がファウルの判定となりアーセナルのゴールとはならなかった。 70分にはポルトのカウンターで3対3の場面となるが、シュートはGKダビド・ラジャがセーブしゴールとはならない。延長戦も見据えるなかで、なかなか交代カードを切るに切れない状況が続く。ようやく83分にアーセナルがジョルジーニョに代えてガブリエウ・ジェズスを投入。直後にこぼれたボールに素早く反応しチャンスが訪れるが、股の間を狙ったシュートはコスタに防がれた。ポルトもジョアン・マリオに代えてホルヘ・サンチェスを、そしてエヴァニウソンに代わって復帰のメフディ・タレミを投入する。 1点を奪って決めたいアーセナルは攻勢を強めるが、ゴールを揺らすことができない。アディショナルタイムにはゴール前でウーデゴーがルーレットで守備をかわそうと試みるが不発に終わり、試合は延長戦へと突入する。 両チームとも選手を代えることなく突入した延長戦は、アーセナルが主導権を握るなかでポルトに疲労の色が濃くなっていくが、スコアは動かない。アーセナルは延長後半からオレクサンドル・ジンチェンコ、エディ・エンケティアを投入し、流れを変えようと試みる。が、両チームとも決定機を活かすことができず時間が過ぎていく。 結局突入したPK戦では、ポルトの2人目ウェンデルのキックをラジャがギリギリでセーブ。アーセナルは4人目まで全員が成功し、ポルトにプレッシャーをかける。そしてポルト4人目キッカーのガレーロのキックをまたもラジャが横っ飛びセーブし、この瞬間にアーセナルの14季ぶりのCL8強進出が決定した。 試合の中でもビッグセーブを見せ、また安定した繋ぎでビルドアップにも貢献したラジャが、最後はヒーローとなった。リーグ戦も激しい3強争いを残すなか、ようやく欧州の舞台にも帰ってきたアーセナルがどこまで勝ち進めるか、注目だ。 合計スコア： アーセナル 1-1 （PK4-2）ポルト
構成／ザ・ワールド編集部
