街の人も経験あり?SNSでの「人間関係リセット症候群」年末に増加傾向の“衝動とは【岡山・香川】
「人間関係リセット症候群」という言葉を聞いたことがありますか。SNSのアカウントを削除するなど、人との関係をたびたび「リセット」してしまう行動のことを言うんです。 (森下花音アナウンサー) 「年末のこのタイミングでこうしたケースが増えるとして、いま話題になっているんです。詳しく取材しました」 (大学生) 「LINEやインスタは1回消したことがある。(友達が)増えすぎて管理しきれなくなって」 「バイトの人間関係が悪くなって辞めて、LINEやインスタでつながっている人もブロックしたり消して、新しいところにいった」 (高校3年生) 「1回インスタ消した。受験があったので。他の人を気にせずに頑張ろうと思って」 (30代・会社員) 「転職を機にとか、数年に1度くらい。距離ができて、後から連絡が来るのが煩わしいと感じることがある。それだったらリセットしてしまいたいと思う時がある」 連絡先を変えるなどして人間関係を一掃してしまうこの衝動。「人間関係リセット症候群」と呼ばれています。専門家はこれからの時期に増える可能性があると指摘します。 (早稲田メンタルクリニック 益田裕介院長) 「年末年始はクリスマスや家族の集まりなど、SNS上が華やかになる。そういう時にそのキラキラを見て落ち込んで、人間関係をリセットしたくなってしまう人たちが多くなる」 この衝動に駆られるのは、若者に限った話ではありません。 アンケート調査によると、年代にかかわらず4割前後の人が関係をリセットしたいと感じています。SNSの普及で直接会わなくてもつながってしまうことで「見られている」という感覚になり、関係を絶ちたくなるのだといいます。人間関係リセット症候群は、今の時代ならではの現象といえるかも知れません。 (森下花音アナウンサー) 「若い人だけに限らないということですが、どういった人がこうした衝動に駆られるのでしょうか。対人コミュニケーションに詳しい大阪経済大学の田中健吾教授に聞きました。 「年代に特徴はなく外部からのストレスや刺激を受け止めやすい「感受性が豊かな人」、「コミュニケーションが苦手な人」に多く、キャパシティを超えてつながりができてしまうと人間関係リセット症候群に陥りやすいといいます。ただ、リセットは必ずしも悪い事ではないですよね。リセットしたいと思うこと自体は問題ではないですが、ストレスを抱えてしまっているかもしれません」 田中教授はそうした時には他人とつながるスマホなどのツールと短時間でも離れることなどが大切だといいます。年末のこの時期、SNSや人との付き合い方を改めて見直してみるのもいいかもしれません。
岡山放送