レース後、号泣する友道康夫調教師（カメラ・高橋　由二）

◆第８４回皐月賞・Ｇ１（４月１４日、中山・芝２０００メートル、良） 　クラシック３冠初戦は１７頭立て（ダノンデサイルは競走除外）で争われ、２番人気で戸崎圭太騎手騎乗のジャスティンミラノ（牡３歳、栗東・友道康夫厩舎、父キズナ）が、無傷３連勝で制した。勝ち時計はコースレコードの１分５７秒１。 【写真】藤岡康太騎手が仕上げた！ジャスティンミラノの１週前追い切り 　ジャスティンミラノは新馬、共同通信杯を制し、デビュー２連勝での参戦。無敗の皐月賞馬は２１頭目で、３戦３勝での勝利は昨年のソールオリエンスに続く最少キャリア。戸崎圭太騎手は２０１８年のエポカドーロ以来６年ぶり、友道康夫調教師は２００９年のアンライバルド以来１５年ぶり２回目の皐月賞制覇となった。 　２着は７番人気のコスモキュランダ（ジョアン・モレイラ騎手）、３着は３番人気のジャンタルマンタル（川田将雅騎手）だった。 　友道調教師「まず最初に先日、落馬で亡くなった藤岡康太君のご冥福を心からお祈りしたいです。康太君はうちの厩舎の馬の調教を手伝ってくれて、ジャスティンミラノも最後の最後まで乗ってくれました。この勝利は彼のおかげだと思います。直線では思わず『康太！　康太』と叫んでいました。今回の１週前追い切りも乗ってもらって、そのときに『１週前としては最高の追い切りができました』というのが最後にかわした言葉です。この馬の能力を昨年の秋から感じてくれていた、ここまで育ててくれました。初めての場所はテンションが上がる馬だけど、それも前回よりはマシになっていました。 　プラス１０キロという馬体重を見たときは『えっ！？』と思いましたが、いつも輸送で減る馬が今回は栗東と同じ体重で出られました。まだパドックで力が入るところはありけど、落ち着きが出てきたし成長はしてくれていると思います。ジョッキーとはスムーズな競馬をしたいと話していました。内にこだわらず、いいポジションで外を回りたいと話していました。ゲートを出て、４、５番手でいいかなと思っていたけど、１０００メートルが５７秒５というタイムを見て『えっ！？』と思いました。こういうペースが初めてなので、そこが気になっていました。 　ジョッキーも前走より手応えが良くなかったと話していたけど、坂を上がってからエンジンがかかって最後まで伸びてくれましたね。皐月賞の前からダービーの方が競馬はしやすいと思っていたので、改めて皐月賞馬として２冠を狙いにいきたいです」