渋谷駅周辺「路上飲酒禁止」通年化へ “罰則なし”懸念も
渋谷区はハロウィーンなどの期間に禁止している渋谷駅周辺の路上飲酒について、対象のエリアを拡大したうえで通年で禁止する条例の改正案を議会に提出しました 渋谷区は、10月のハロウィーン期間に飲酒によるトラブルが相次いだことを受け、ハロウィーンや年末年始の期間に渋谷駅周辺の路上飲酒を禁止する条例を2019年に制定しました。しかし、区によりますとその後、コロナ禍で定着したいわゆる「路上飲み」が若者や外国人観光客を中心に1年を通して多く見られるとして、6月3日、対象期間を通年にする条例の改正案が区議会に提出されました。 渋谷を訪れた人は… 「即やってほしい。期待している。街の缶など(のごみ)がなくなって、もう少しきれいになると思う」「治安が悪くて「来たくない」というイメージがあるのは、「路上飲み」している人がいっぱいいるからだと思うので、それがなくなったら治安が良くなると思う」 外国人観光客にも路上飲酒の禁止について聞いてみると… 「本当?今年?知らなかった。自分をコントロールする方法を知らない人がたくさんいるから、おとなしくしていなければいけないと思う」 路上飲酒でトラブルが相次いでいるという渋谷センター街の鈴木理事長は、条例の改正案に期待を示しています。 「ごみ問題とか、けんかが出て、救急隊が出動している。条例を作る、やらなきゃならないという状況。通年で渋谷区は(路上飲酒)ダメなんだと。期待している」 一方、条例の改正案には違反者に対する過料などの罰則規定は盛り込まれませんでした。路上飲酒が禁止されていた去年のハロウィーンでは、条例を守っていない人の姿も… 「禁止エリアで飲んでいる人がいます」 渋谷駅近くのラーメン店からは、罰則規定がないことで、条例の実効性が確保されるのか、疑問視する声が聞かれました。 「罰則を設けないとなると、効果が非常に薄いと思う。ただ注意されるだけで、これといったリスクがないのであれば、皆さんやってしまうのではないか」 条例の改正案は今月の区議会で審議され、対象のエリアを拡大したうえで10月の施行を目指すとしています。