【独自】「雨降って地固まる」岸田首相、韓国・尹大統領との晩餐会で両国関係発展を呼びかけ 朝鮮通信使ゆかり『清見寺』のエピソードも紹介
6日、韓国を訪問した岸田首相。事実上、退任前最後となる尹大統領との晩餐会で「雨降って地固まる」と述べ、大きく改善した日韓関係のさらなる発展を尹大統領に呼びかけました。 ◆◆◆ 「雨降って地固まる」 関係者によると、岸田首相は6日、韓国の尹錫悦大統領主催の晩餐会に出席し、日本と韓国、両国に存在する、このことわざを使い、現在の両国の関係を表現した。 岸田首相は「隣国であるからこそ難しさもある中で、何度雨が降っても、一つ一つその困難を乗り越え、結びつきを強くしてきた」と述べ、日韓関係の歩みを振り返った。 岸田首相が就任した2021年当時、いわゆる元徴用工訴訟の問題などをめぐり「戦後最悪」とも言われていた日韓関係は、2022年の尹大統領就任後、岸田首相との複数回の日韓首脳会談などにより大きく改善した。 岸田首相は、この機運を次の政権にも引き継ぐべく、あるエピソードを用いて、尹大統領に呼びかけたという。 「静岡県の清見寺(せいけんじ)に『瓊瑶(けいよう)世界』と書かれた額が掲げられているのをご存知でしょうか」 江戸時代、朝鮮王朝からの外交使節団である「朝鮮通信使」とゆかりのある清見寺。使節団が揮毫した「瓊瑶世界」という言葉には「2つの玉がお互いを照らし合えば、その光はさらに輝く」という意味があるという。 岸田首相は、尹大統領を前にこのエピソードを紹介し、「両国が互いを照らし合うことで、地域、そして世界で、日韓が共に一層輝きを増すことを願っている」と訴えて、首相として“最後の訪韓”を締めくくった。